妹...？ ページ2
荷物をまとめ終えた後私はミケさんにお別れを告げるべく再び辺りを歩き回っていると、見慣れない後ろ姿が視界に入り足を止めた。
その姿は白い帯に黒の華やかな着物が特徴的なおかっぱの少女だった。
「こんにちは」
「っ…！？」
なるべく驚かせないように優しく話しかけたつもりが余計警戒させてしまったのか少女は私から距離を持ってしまったようだ。
どうしよう。敵意もないし危害も加えないんだどなぁ…
「えーと、名前聞いてもいいかな？」
「カルト。カルト＝ゾルディック」
ゾルディックということはキルアくんの妹さんなのだろうか。
「私はAって言うんだ。キルアくんのお友達」
「友達っ…？」
カルトと名乗る少女は友達という言葉を聞いた途端に眉をひそめ何も言わなくなってしまった。
――しまった。ゾルディック家は友達ってワードあんまりよくないんだ
イルミくんの件でそれを知ったが、ここで地雷を踏んでしまった。
「…ボクになんの用」
しかし、まだ警戒は解けていないものの話を聞こうとしていることから流石にすぐ攻撃…ということはなさそうだ。
「用ではないけど、綺麗な子だと思ったからつい話しかけちゃった」
あれ？これもしかして大分ダメな発言だったのでは？
言ってから気づいたが普通に変質者同然な言葉だ。
「ごめんね、違うの！私は怪しい人じゃなくて…」
「お姉さんって、変な人だね」
しかし少女は私の思っていた反応とは違い面白いものを見ているような興味を示しためでこちらを見ていた。
だけど変な人であることに変わりはないんだ…
「そうだ！用事あったかもしれない」
私は急いで荷物の中に入っているカラフルな飴を取り出しカルトちゃんに差し出した。
「これ、ご挨拶のお菓子なんだ。本当はご両親に渡したかったけど会えるか分からないからお願いしてもいいかな？」
「えっ…キルア兄様に？」
「キルアくんってより、ご家族の皆にだよ。だからカルトちゃんの分もあるからね」
そっとカルトちゃんは飴を受け取り少し表情が綻んだ気がした。
「A…もう会うことはないだろうけど、名前だけは覚えてあげる」
「ありがとう、でいいのかな？また会えるといいね。カルトちゃん」
笑顔でそう伝えると、カルトちゃんは自身の持っていた扇子で口元を隠しながら何も言わずどこかへ行ってしまった。
あまり多くは話せなかったものの、いい子そうでよかった…
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僕です。(プロフ) - はにゃ？さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです😊応援に応えられるよう更新頑張りますね！ (2023年4月15日 15時) (
レス) id: 44f4c2417a (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ？ - とても読みやすいです。これからも応援してます。 (2023年4月15日 2時) (レス) id: 1a9c7abd60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：僕です。 | 作成日時：2023年4月11日 17時
