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３.誤解 ページ3
テスト返しが終わった時のことだった。
災難は急にやって来た。
「A先生、今日一緒に車乗ってた人誰ですかー？」
「え、なにAちゃん彼氏いんの？」
生徒たちがそんな話をし始めた。
てか、哲人ばれた？
「あの人はただの友人ですので変な解釈しないように」
そういって場をおさめようとすると、
「『あの人』だって！」
「絶対付き合ってるパターンじゃん」
とまあこんな感じで、よりいっそう誤解を深めた。
つまり、ノーコメントが一番の戦術ということだ。
「いいなー送り迎えしてくれる彼氏」
「A先生の見た目なら相手も相当でしょ多分」
「優しいんだろうな〜」
良かったな哲人
彼女たちの間ではかなりハイスペックな設定なってるぞ
「キス何回しました？」
は？
きす？
キス？
……キス？
「だからそういう関係じゃないってば！！」
「やば、先生顔赤い」
「先生、乙女だねー」
いかん
このまま舐められっぱなしだと、調子に乗り続けるだけだ！
「あんたら大人舐めるのもいい加減にしんさいね？」
いっきに冷える空気
あの声のトーンだったらここまで沈めさせれるのか
「じゃあ教科書156ページ開いてね」
そして私は、何事もなかったように授業を再開した。
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作者名：青 | 作成日時：2017年12月25日 18時
