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「……詳しい結果はまだ言えんけど、ざっくり言えばこの前の手術を通して、人魚自体の研究はもう粗方終わっとんねん」
「もう終わったんか。」
「なめんな。こん位余裕やし………」
そう言って侑はドヤ顔だが、俺と同じく3徹をこなしたその青白い顔色には最早、余裕のよの字も見当たらない。
「この研究結果は少なくとも、あと数十年は極秘や。その前にあの子がなんかの手違いでメディアの晒しもんになったら困るから、極秘研究科内で保護する事がこの前正式に決定したんや。
で、そういうことやから今度は実験のために人間に改造された人魚が、どこまで人間になれんのかっちゅー実験を所内独自で行う事になった。」
「……ほおん、」
「それに哲学室が大抜擢されたってことや!」
「お前が抜擢したんやろが」
「まぁ俺もサポートするし?厳密に言えば、お世話係は俺とお前や。」
侑は悠長な様子でそう言うと、その後は声を若干抑えながら付け加えるように言った。
「ただの人魚姫ごっこや。俺とお前で魔法の毒役演じてやって、彼女を完全に人間として仕立て上げる。…面白い話やと思うけど?」
「…………研究は御伽噺とちゃうんねんぞ」
「せやけど、その顔は結構ノってるやん?」
侑は浴場へと続く通路の扉を開き、中へねじ込むように俺の背中をぐいと押した。
「まずは挨拶や。噛み付いたりせんから心配せぇ。あ、案外可愛え顔しとるから、間違えてもこっちが襲わんようにな。」
「…………」
「こっわ笑、冗談やろが」
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兎海(プロフ) - しらたまさん» わあ、嬉しいです…!ありがとうございます! (2020年10月16日 0時) (レス) id: 7a66186871 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま - え、すごい好きですこの作品!!神ですか?神なんすか!? (2020年10月15日 21時) (レス) id: 11f81e1c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:兎海 | 作成日時:2020年9月23日 20時