第二声 ページ3
翔
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(翔)(やべぇ…遅刻なう…)
俺、翔は午後を回る街中を疾走中です。
(翔)(何としても、一秒でも早くっっ！！！)
上がる息と、速くうごく心臓を押さえながら走る。
(翔)(五時間目には間に合わないとさすがに殺されるっっ)
そんなことを思っていながら走っていると、ふと、思いついた。
(翔)(あっちからいった方が速いんじゃね…？)
見たところは、いつもは通らない小さな道。
(翔)(きっと道もとおってるし…)
俺は、その初めての道へと向かって足を踏み入れる。
タッタッタッ
俺一人だけの足音だけが響いて、他は何も聞こえない。
(翔)(…間違ったかな…)
その時だった。
かすかなピアノの音、かすかに聞こえるか細い声。
まるで、今すぐにでも消え入ってしまいそうな風のようなすきとおった声。
翔「なんだよ…これ…」
初めての感覚。胸の奥が熱くなるような、何かがこみあげてくる感覚。
歌が終わっても、俺はそこに留まったままだった。
この感動をどうしたらいい…
伝えなきゃ…伝えないとっ！！
(翔)「ねえ！！出てきてよ！！綺麗な声のおねえさん！！」
反応はない。…ちっめんどい。
俺は、二階にあるさっきの人の部屋に向かって駆け上がる。
屋根を伝って、フェンスを蹴って、あの人の所に向かう。
(翔)「おねえさん、みぃつけた！！！」
俺が窓を開けた先にいたのは、
肌が真っ白で、真っ黒な髪の毛が腰までの女の人だった。
どちらかというと、顔立ちはいい方なのかな。
正直、女の人とかよくわからないけど、この人は他のやつらとは違うフインキを出していた。
(貴)「…」
(貴)(こいつだれぇぇぇぇぇぇぇ！！！？？？？)
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作者名：ちびひよ | 作成日時：2013年4月22日 22時
