夜が明ける、5分と1秒前。【騎士A】〈1st〉

❤#11 ページ12

vau.❤

y「...転生とか、してみようかなって。」

ぽつり、と溢したゆきむら。の答え。

俺の体に衝撃が走った。

【転生】

その言葉で明るい道に進んで行く人を見た事が無かった。

俺は、ゆきむら。がゆきむら。じゃ無くなるのが嫌だった。

体がよろけ、半歩下がる。

v「...マジ、で」

その返答は帰って来ない。

じわじわと、「ばぁう」の前の記憶が脳に染まって行く。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

社「おい。」

v「はい...?」

社「お前今日も残業しろよ?」

v「え...なんで...?」

バシッ、ボコッ

社「うるせぇ!!黙って働け!!」

v「ｯ...ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」

あー、駄目だ。

...【転生】しよう。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

客「ｯ、やば...///ばぁうく、上手ｯ、♡」

v「有難う御座います、(ﾆｺｯ」

客「はい、じゃあお金置いてくね♪」

パタ...ン

v「ｯゲホ、ぅえ...(泣)汚い、汚い、汚い汚い汚い汚い゛ｯ!」

もう、無理だ。

【転生】しなきゃ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

v「仕事終わってない奴居るかー手伝うぞー!」

友「あ、ばぁうごめん手伝ってくんない?」

v「おー、おっけおっけぇ。」

ずる、っ

v「...ぁ」

バキッ

＿＿＿

医「複雑骨折ですね。カルテ出して置くので、大きい病院行って下さい。」

v「...分かりました。」

この仕事やだな〜、(苦笑)

よし、【転生】だ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

v「...ｯ辞めてくれ、!」

ほぼ反射で叫んだ。

ゆきむら。は目を思い切り開く。

でも何かを感じ取ったのか、挑戦的な顔に変わった。

y「それは何故?」

壁に寄りかかり、こちらを見る。

身長が高いせいで、見下されている様な絵面になった。

v「それは...」

ゆきむら。の道を潰してしまったら、ゆきむら。は...切り開いた道を閉ざしてしまう。

だけど...

その道で後悔もさせたくない。

正しい道で、幸せに生きて欲しい。

v「俺の経験上...転生で上手く行った事は...無い。」

y「ふーん、だから?」

v「はっ?」

y「え、じゃあばぁうさんは今も上手く行ってないって事っすか?違いますよね。」

v「そ、うだけど。」

y「じゃあ大丈夫大丈夫!また辛くなったら「ゆきむら。」に戻って来るし。」

v「...ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」

y「また泣くの?ｯマジで泣きすぎなんだが、(笑)」

とか言いながら頭を撫でてくれるゆきむら。は優しいと思う。




＿＿＿＿＿少なくとも、俺は思った。＿＿＿＿＿

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