19 A side ページ20
ながーいながーい授業がやっと終わって
やっとお待ちかねの昼休み！
ウキウキしながら移動教室から
翔ちゃんと一緒に帰ると
先に誰か着いていたのかな、
もう教室は空いていた。
けれど、その考えはおかしいことに気づく。
だって翔ちゃんがクラスの鍵持ってるんだから。
ちゃんと教室を出たときにも鍵かけていったし。
誰が開けたんだろう…？
しかも、教室には誰もいなかった。
翔ちゃんが不審そうな顔をしながら
教室の中に入っていく。
今の状況を知らない他の生徒が
後に続いて、楽しそうに話をしながら
それぞれ集まってお弁当を広げ始めた。
そうだ、ご飯ご飯！
まだ不思議そうな顔をして自分の席で
ボーッとしてる翔ちゃんを急かして
昨日のように後ろの二宮に話しかけようとしたとき
振り返った僕の目に入ったのは
机を忌々しそうにジッと眺めている彼の姿。
「どーしたの、二宮
ご飯食べ…よ………え…なに…これ…」
彼の視線をたどって机を見た僕。
驚きで声が詰まる。
彼の机には、大きく『死ね』の文字。
シャーペンで濃く塗られたのだろうか、
光の方向によって見えたり見えなかったりするけど
これは…間違いなく嫌がらせ。
「誰だよっ、こんな…ﾝﾝｯ」
ふつふつと沸いてくる怒りを
そのままぶつけるように大声を出そうとしたんだけど
その口を翔ちゃんに手で塞がれた。
「ごめんね、何にも無い。
こいつがちょっとおかしくなっちゃったの
ほんと、ごめんね！」
クラス中から向けられる痛い視線に
いつもの困ったような笑顔でそう言った彼は
僕の耳元に口を寄せた。
「…黙って、雅紀。
このこと誰にも言うなよ」
いつもと違う、低い声に体がﾋﾞｸﾘと震え
僕はその場で何度も頷いた。
「二宮、ご飯食べよっか」
僕の様子を見届けた彼は
サッと離れて、弁当を広げて
まるで何も無かったかのようにそう言った。
ねぇ、どうして？
イジメとか、１番嫌いそうなのに。
どうして誰にも言っちゃいけないの…？
尋ねたくても彼から、何も聞くなという
無言の圧力が伝わってきて
ただ、いつもと変わらぬ彼の様子を見ているしかなかった。
ラッキーアイテム
革ベルト
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まぁや(プロフ) - Coo218さん» ありがとうございます！わわ、こんな長い話を…(汗) 巫男物語が終わりましたら、また学パロに帰ろうかなと思っております。楽しみにして頂けたら嬉しいです(o^^o) (2013年12月9日 7時) (
レス) id: c285c22cf1 (このIDを非表示/違反報告)
Coo218(プロフ) - このお話、大好きです。もう、10回くらい読み返しています…今度、また長編を書くことになったら、こういうテーマのお話を書いてもらえたらなぁと思います。 (2013年12月9日 5時) (レス) id: c5b6000326 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - ワカツキさん» 初めまして！長すぎてごめんなさい…お時間のあるときにお読みくださいね！ コメありがとうございました^^ (2013年1月29日 18時) (レス) id: a8436af674 (このIDを非表示/違反報告)
ワカツキ(プロフ) - はじめまして！まだ初めのところしか読んでないのですが、すっごく面白いです！７章あるので一週間の楽しみにさせてもらいますｗ (2013年1月29日 18時) (レス) id: 956a2113f9 (このIDを非表示/違反報告)
まぁや(プロフ) - ねねさん» はじめまして(*^^*) 長編すぎて申し訳ないです… お時間のある時にお読みくださいorz (2013年1月23日 21時) (レス) id: a0f7e716a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁや
| 作成日時：2012年10月23日 19時
