苦難の予感 ページ4
「……たりゃああ！」
重なる破砕音を突き破りながら、前へ前へと進む。
第７４層の迷宮区。
攻略のために迷宮区に籠ってから今日で４日目になるかな。
沸いてくる敵、《デモニッシュ・サーバント》なる骸骨の剣士を無我夢中で切り倒す。
身長は２メートル以上。
不気味な青い燐光を纏う身体。
右手に長ーい長剣、左手に円形の金属盾を装備してる。
しかも、恐ろしい程の筋力パラメータを持ってるというおまけ付き。
ここは迷宮区の最上部辺りだ。
左右に円柱の立ち並ぶ回廊の最後の方、かな。
第７４層迷宮区は、マッピングがされてたのが３割までで、私は今８割ちょいまで終わらせた。
どうせならコンプリートして行こうかなと思ったけど、ｐｏｔの補充が必要。
今日までで９割行けたら良いか。
「はああっ！」
剣の振りでモンスターを蹴散らし、一気に走り抜ける。
誰かさんに見られたら『今のはオーバーキル過ぎるよ』と言われちゃいそうだ。
確かにこの層のマッピングで、《バスク・ソード》を使うのはオーバーキルに入ると思う。
でも、ちょっと実験の為に作った細剣では物足りない。
言い換えれば、バスク・ソードでない剣では安心感が少ない――という事。
モンスターも一撃撃破な感じじゃないし。
一体この層のボスモンスターは、どれほど強いんだろう。
もしも攻略組のトッププレイヤーを失えば、攻略は難航する。
キリト、アスナ、エギル、《風林火山》《血盟騎士団》《軍》などなどの攻略への貢献は大きい。
７３層のボスモンスターにも結構苦戦した。
まさか、７４層で攻略レイド部隊が全滅とか…。
私は首を大きく振って思考を中断する。
―今は考えても仕方ない。
私は攻略のために、私の戦いをするだけだ。
カシャン、とポリゴンが破砕した。
剣で振り払いながら、さらに先のモンスターへ・・・。
「…れ？」
ぴたりと足を止める。
モンスターが見えない。
おっかしいな〜、安全地帯とか無いのに。
そう思いながら、頭上を見上げた。
「…嘘…」
そこには、異様な雰囲気を感じる巨大な扉があった。
いつの間にかボス部屋の前まで突破してたらしい。
信じられずにマップを開くと、やはり迷宮区のマッピングがコンプリートしてあった。
夢中になると、私って周りが見えなくなる。
私は扉の表面に指を触れさせた。
華麗な、それでいて不気味な怪物のレリーフ。
第６感なんてあるはず無いけど、ボス部屋の扉はいつも強烈な妖気を感じる。
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作者 - パスワードを忘れて編集できなくなった作者です！注意書き(ネタバレ込)を失礼します。この作品は最終的にキリトくんと夢主は友情、最高の相棒エンドとなり、主人公とキリトくんは恋愛的には結ばれません。ご了承できる方のみこの先もお楽しみください！ (2022年12月4日 21時) (
レス) id: e3bb314ceb (このIDを非表示/違反報告)
作者：ユキ - ↓ミスタッチしました。すみません！ 《旋風４》のコメント欄にて、続編企画のリクエストなど常時受付中でございます！ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
作者：ユキ - 《旋風４ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
作者：ユキ - この度、《夕闇の旋風》が完結いたしました！読者の皆さん、ありがとうございました！ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 多分、外れたと思います！しぇるふぃあ。さん、ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m (2016年10月30日 2時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキ | 作成日時：2016年6月29日 22時
