アネモネ (ページ7)

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やっと許された黒タイツもそこまで防寒にはならなくて

ただ、『冬なんだなぁ』って気持ちが疼く

コスモスを寒い中にいさせるのが、花屋の花に対する愛情からか可哀想に思えて

わたしは花束を大切に抱えて少し小走りで保健室へと向かう

｢失礼しまーす…｣

『あ、おはよう｡Aさん』

保健室の中はきっと何分か前から暖房が入っていて暖かかった

中には相変わらず白くてふわふわしててニコニコしているユンギ先生がいた

｢これ、今日の分です！｣

『おー今日もありがとう、コスモス？』

｢そうです！白にしようか迷ったんですけど、、どっちがよかったですか…？｣

『うーん…ピンクがいいって言ったら俺キモくない？(笑)』

｢…たしかにそうですね(笑)｣

ユンギ先生はここの高校の保健室の先生

若さもあってか生徒たちと距離が近くて、多くの人に慕われている

だるいなぁ～って口癖が可愛かったりする

わたしもよく相談に来るし、ジミナも先生と話してることがある

まぁたぶんわたしの分からない筋肉のこととか…そういうことだと思う…

ジミナと喧嘩しちゃったときもよくお世話になったし、

ハンドクリームをくれたり、お菓子をくれたり、

とっても素敵な先生だ

わたしがここに入学したての頃

ジミナと出会う前まで

わたしはユンギ先生のことが多分好きだった