【文スト】武装探偵社の陰キャは実は凄い。

相対−1 ページ29

『あー･･･今日は一段と疲れた･･･明日絶対筋肉痛だよこれ確定案件じゃ無いっすか〜？』




"相変わらずっすね、Shibaさん"




『あーすいませんこんな陰キャの愚痴なんて聞いてもつまんないっすよねKOUさん』




"いえ！楽しいですし、僕も陰キャですから"




『あーマジKOUさん神だよマジ･･･あ、面子揃ったんで期間限定クエ行きます？』




"ええ！宜しくお願いしますね！"





これは、独り言では無い。
Aの部屋に着いているLEDの明かりは少し暗く、ゲーム画面が表示されている巨大なパソコンの明かりが嫌と言うほどに目立つ。
その上サイズ感がおかしい。





KOU、というのは言わばAのネット友達。
某モンスターを狩るハンターのゲームに類似したアクションゲームで偶然知り合った人間だった。
Aは当初そこまで興味は湧かなかったが、AのアイコンがKOUの知る推しアニメの主人公であったため、出会って三分でフレンド登録。





今やSNS上でもアドレスを交換しあい、コミケや推しアニメのイベントには欠かさず二人で行くほどの仲。ネット上の知り合いは危険である。学校では絶え間無く言われることだが、Aは陰キャが故にバリアが固いため、それを三分で突破できたKOUは確実な信頼を置いている。





お互い仕事をさらけ合い、一杯の酒を交わしたからとも言えそうだが。





青と黒のヘッドホンを付けたAは、手元のゲーム機のボタンをカチャカチャと操作し、プロレベルの
神業でクエストをクリアしていく。それはKOUも同じであり。





此処で少し、KOUの事を語ろう。
良くある夢小説では、このKOUの立ち位置の人間は夢主を狙う悪役が多いが、そんなことは無い。誤解を防ぐためにも、此処で話しておこう。





本名は当然不明。A側も明かさず、これはネット上の暗黙のルール。
KOU、職業は大学の准教授をしている。担当学科は科学らしく、科学好きのAとは余計気が合った。





性別としては男性、二十代後半。本人が潔く教えてくれた。推しのアニメは少年マンガ系であるが、大体マンガは皆好き、百合や腐も行けるとのこと。
･･････話が剃れた、戻そう。





何故此処でわざわざ1ページを使う必要があったのか、それはその内分かる。だが一つ勘違いしないで欲しいのは、KOUは敵ではないということ。





『っしゃ、限定素材ゲッツ。もうワンテイク、行きます？ふひひっ』




｢ええ！行きましょう！！｣

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