檸檬と夜叉−1 ページ16
『太宰氏?そういえば夕べから反応がありませんな・・・ちょっと逆探知かけてみますわ』
「ああ、頼む。また何処かでジサツしているのかあの包帯無駄使い装置は!!」
『(ネーミングやっば。めっちゃぴったし)』
異能力を行使しすぎでぶっ倒れたAは、昨日一日休暇を取っていた。その間に何やら一悶着あったらしいが、知ったことじゃないと割り切っていた。
そんな一夜明けた今日は、いつもジサツで外出している太宰と連絡が取れなくなったとの事。自らで自らの首を絞めても死なない男がポートマフィア殺せるか、という結論に至って、皆皆通常業務へ。何て薄情だ。
国木田は川の中、宮沢は拘置所内、江戸川は女と何処かへ。太宰は何てイメージを付けられているのかどうかは分からないが、この三人の言葉を聞くだけだと最低野郎にしか聞こえない。
『ま、まぁ中島氏。逆探知掛けますし、そこまで気にしなくても大丈夫ですぞ』
「・・・ですね」
『あ、十秒後・・・中島氏、ごめん』
「え、?」
「ふわ〜ぁ」
治療室から出て来た与謝野。大きく欠伸をして事務室を見回す。その手には財布と鞄が握られており、これから買い物にでも行く予定だったのだろう。
中島は、皆がいなくなった理由が分からなかった。
『与謝野氏の買い物は大変ですからな・・・』
「そういえばA、さっき敦に何付けたの?」
『盗聴器付きの発信機です・・・ま、念の為』
「ふぅーん」
扉の向こう側は、もう与謝野が中島を連れて行ったのか誰もいなかった。その事を確認して、四人は事務室で各々のやることに手を付けた。
Aの逆探知は最早興味の域だが、もし本当にポートマフィアに捕まっていたらとんでもない。ポートマフィアでも彼を殺せないが、太宰が怪我したらしたらで厄介だと想像したAは、キーボードを打つ速度を速めた。
『・・・・・・・・・ん?35人殺しって』
「ああ、最近指名手配になっているな」
『その子って、赤い着物の女の子ですか?』
「テレビではそう言っていた」
『・・・一言くらい伝えられないんですかね太宰氏は・・・居場所分かったんで行ってきます』
逆探知した情報を入れたUSBをスマホに差し込んだままパーカーのポケットに突っ込んで武装探偵社の扉を開けた。
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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時