地下の再開−4 ページ27
『成程・・・その秘密が検事局に渡りでもすれば幹部を百回は死刑にかけられる』
「ああ」
「そんな脅しに乗るほどポートマフィアは温くねぇ!手前は死刑だ!」
「だろうね。でもそれは幹部会の決定だ。決定前に私を勝手に殺せば独断行動で背信問題だ」
やっっっば。太宰氏腹黒過ぎでしょ怖。
これが今のAの内心である。いつも裏が読めずに不気味に思ってはいたものの、今日でその不気味さが分かった。
おそらく、太宰の腹の底が見えないから。
腹の底が見えないということは、何を考えているか理解できないと言うのと同等である。だからこそ、自らですら理由知らずに太宰を不気味に思っていたのだろう。
『・・・ん?じゃあつまり此処で中原氏が太宰氏を殺しても・・・』
「手前は死ねて喜ぶだけ?」
「って訳で、やりたきゃどーぞ!」
『っはー・・・私回収しに来る必要無かったじゃん・・・出資元も見つけられたしね』
「・・・・・・・・・」
まーだーかーなー、と躊躇う中原を急かすかのように煽る太宰。Aは最早それに呆れ尽くしていた。もう何やってんだこの人、という視線で。
ドスッ
「・・・なーんだ、辞めるの」
『何処まで中原氏嫌いなの太宰氏・・・』
「・・・手前の二つ目の目的は・・・今の俺に最悪な判断を取らせること?」
中原がそもそも此処に来たのは"嫌がらせ"の為。しかし此処まで分かると全てが逆転して見える。
むしろ太宰が中原に嫌がらせをする為に来ていたようなものだ。
そして、太宰は中原が手枷を壊したことで逃亡幇助の疑いをかけられると指摘。それをAが助けたことに偽装する代わりに、人虎の情報をゲット。
はぁ・・・と溜息をつき、ガシガシと頭を掻いたA。視線は床をうろつき、これ以上の面倒事はお断りとでも言いたげな顔をしている。
「あ、そうそう。今の私の夢はAちゃんのような美人と心中することだから君に殺されても毛程も嬉しくない」
「あっそ。それじゃあ心中志望の美女探しといてやるよ」
「中也❤君実はいい人だったのかい!?」
「早く死ねって意味だよ馬鹿野郎!!言っとくがな太宰。これで終わったと思うなよ、二度目はねぇぞ」
「なーんかーー忘れてなーーーい?」
Aはポケットからスマホを取り出し、撮影を開始した。
「・・・二度目はなくってよ!」
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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時