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反社.14 ページ14

佐野「かわいぃ」
貴「ま、万次郎さん…大丈夫ですか…?」

彼はお酒に弱かったみたいで
簡単に酔っ払ってしまった

1杯目を飲み終える頃にはもうこんな状態で
白い肌が真っ赤になっている

貴「万次郎さん、お水飲みましょう?」
佐野「まだ飲む」

そう言ってコップを取ろうとするので慌てて遠ざけた
それが不服だったようで不貞腐れてしまう

貴「これ飲みましょう?」
お水を注いで彼に渡すとボーっとしながらも

飲み干してくれて安心する
案外扱いやすくてよかった…

少しとろんとした顔で微笑みながら
私に擦り寄ってくる万次郎さんが可愛くて

思わず頬が緩んでしまう
日本最大の犯罪組織の首領だなんて思えない

佐野「かわい、すき、すき、、」
私を見ながら何度もささやく

酔っ払っていると分かっているのに
嬉しくて恥ずかしくて…

遂に彼は私にもたれながら眠ってしまった
お酒弱いのに誘ってきたのはどうしてだろう…?

ただ飲みたい気分だったのかな?
それとも……

佐野「えま…」
その言葉に心臓がどくんと音を立てた

エマ、確かに彼はそう言った
分からないけど…

多分、きっと、女の子の名前
可愛らしい名前だ

お酒が飲みたかったのは
…忘れたいことがあったから…?

さっきの甘い言葉はエマさんに向けていたのかも
好きな人…?恋人だった人…?

もしかしたら私はエマさんに似ていたとか?
それならここに連れてこられた理由も

万次郎さんが優しくしてくれた理由もわかる
…自分は万次郎さんに好かれているのかも、なんて

浮かれていた自分が情けない
恥ずかしくて顔から火が出そうだ

こんなかっこいい人が私みたいなのを好きになるはずない、って少し考えたら分かることなのに

私にもたれている彼を座っているソファーに
優しく寝かせると立ち上がって扉を開けた

予想通り、そこには三途さんがいて
三途「…ンだよ」

貴「万次郎さんが寝てしまったので、お部屋に運んでもらいたくて…」

そう言えば彼は快く受け入れてくれた
心臓がジクジクと痛んだ

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咲良(プロフ) - さめしゃち?さん» きゅんとしていただけて良かったです!こちらこそ𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮です(?) (2023年3月29日 10時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - ゆっちゃんさん» コメント気づかずお返事遅れました…!読んでいただいてありがとうございました!そう言ってもらえて嬉しいです! (2023年3月29日 10時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
さめしゃち?(プロフ) - 久しぶりにめっちゃきゅんっ♡ってしたしドキドキもした!!!神作品を𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮!! (2023年3月28日 22時) (レス) @page20 id: 94eab444ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - いやほんとうに神すぎません?本当にこの作品好きです!! (2022年12月30日 23時) (レス) id: d04e6957d1 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - arare19951997さん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます…! (2022年10月10日 16時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山口咲良 | 作成日時:2022年6月30日 22時

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