ON-love ver.- 【Y.yokoyama】 (ページ28)

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０２７・体温をページ28

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東海林side

退院した藤堂のお迎えなんて、本当はいやだった。

A「はぁぁ、暑いー」

東海林「……、」

A「私一回家帰っていいです？」

お前の家じゃねぇだろ。

東海林「帰って何すんだよ」

A「えぇぇ、つかれたからのんびりします」

東海林「俺も帰る」

A「へ？なんで？まだ夕方ですよ」

東海林「許可は取ってあるから」

A「……、ふーん」

東海林「あからさまに嫌な顔すんなよ」

A「…あ、ハヤサカのやつみました？神の裁きって。気持ち悪いですねぇ」

東海林「あぁ」

A「…、先輩ってイケメンです？」

東海林「っは？」

A「ふふ、面白い顔ぉ」

ツボにはまったのか、くすくす笑う。

…あんな顔初めて見た。

…中島先生にはよくみせてんのか。

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ガチャ、

A「ただいまぁ」

東海林「だれもいねぇよ」

A「家に挨拶したんです」

あっそ、と軽くあしらう。

A「先輩、もう夕食食べましょ」

東海林「…はえーよ」

A「そうですかぁ…あ、そういえばなんで早く帰ることにしたですか？」

東海林「聞きたいことあるんだけどさ」

A「？」

東海林「あの女捕まえるとき、殺そうとか思ってやったのか？」

もし、そうだったら。

俺は、どうする？

A「……違いますよ、黙ればいいな。って思って」

東海林「…はぁ？」

A「だから…ある意味、あの女の心は」

東海林「…殺しちゃったとか言いたいのか」

A「ふふ」

嗤った。

信じられねぇ、と思った。

触れなくても、彼女から体温は感じられなかった。

東海林「お前そんなんで刑事やってんならもうやめちまえよ」

A「あ、言うと思いました」

東海林「いつか本当に人を殺しちゃうかもしんねぇだろ」

A「そんなの、もう遅いです」

…、なんだそれ。

小さく呟く。

…驚きと、

怒り。

東海林「お前はもう刑事じゃねぇ」

A「…？」

東海林「刑事を名乗るなんて俺が許さねぇ」

A「……、」

東海林「…でてけ」

A「、じゃあ…ばいばい？」

迷って、荷物を持って。

小さく、手を振って。

、ガチャ

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