ライバルが多いことで。

貴女と俺ら：店長side ページ43

自称吉原の兄が目の前にいる。


勝「何か？」

雅斗「いや、妹がお世話になってる店の店長さんに兄としてご挨拶に参りました、的な」

勝「わざわざ御丁寧にどうも。ほんとは違うんだろ？」


少しばかり揺すってみると、吉原兄は間髪を入れずに質問してきた。


雅斗「ものわかり良いっすね。...さっき、誰と喋ってたんすか？」

勝「は？...あん？妹に聞きゃ良いんじやねえの？」

雅斗「答えてください」

勝「お前らの学校の教師と一応アイドルやってる奴だよ」

雅斗「本田剛文と小林豊」

勝「んだよ、知ってるじゃん」

雅斗「内容は？」

勝「俺ら3人は高校の同級生で仲よかったんだけど連絡つかんくて。吉原のおかげで再会したんだよ」

雅斗「それだけ？」

勝「それだけ」


しつけえな。店戻らなかんのやけど。

どうしよ、撒こうかな。と考えていると


雅斗「今日は、帰ります」


はあ、助かった？是非ともそうしてくれ。


雅斗「Aに、なんかあったら俺ら許さないんで」


吉原兄は俺を睨む。

...そうか、わかったぞ。


勝「お前、吉原のこと好きなんだろ？妹としてではなく...女として」

雅斗「...違います。ただのシスコンです。...じゃあ、また」


そういって吉原兄は店内へと入っていった。

あいつは否定していたが、俺の目が節穴でなければ、間違いない。


ふっ、やばい奴ばっかかよ。

燃えてきたじゃねえか。

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