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バッグから診断書を取り出し涼介に渡す。
涼介は信じがたそうな顔をしていたが、診断書を見てどうやら本当の事だとわかってくれたようだった。
「事務所の偉い人にはこのままJUMPを続けていいって言って貰えたんだけど、僕生理痛が重いみたいで涼介にもみんなにもいっぱい迷惑かけたと思うし、これからもかけると思う
でもみんなと一緒にやって行きたいんだ、、、」
僕の気持ちを吐き出すように伝えると、僕の目元手が伸びてきた。ーーー僕は泣いていたらしい。
指で僕の涙を拭いながら僕の顔を手のひらで包む。
前を見ると真剣な瞳の涼介が僕を見ていた。
「ーーー俺は、知念と一緒にやっていきたいよ」
「涼介、、、」
「色々、不安だったよな、、、?」
ゆっくりと、1つずつ伝えるように話す涼介にあやすように頭を撫でられる。
わかって貰えた安心感と涼介の真っ直ぐな思いに涙が止まらなかった。
(そうか、、、僕は自分で思ってたよりずっとずっと不安だったんだ)
自分で自分の事をわかっているつもりだったが全然わかっていなかった。
不安だと思いながらもそれではダメだと前を向いているつもりだった。ーーでもそうじゃなかった。
自分の中で未知の体験、仕事の事、体調のこと、メンバーの事、全てに不安になっていたのに気づかないフリをしてさらに自分で自分にプレッシャーをかけてしまっていた。
胸にストンと何かが落ちた僕は、涼介の胸で声をあげて泣いてしまっていた。
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作者名:マカロニ | 作成日時:2021年2月18日 20時