検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:14,205 hit

22 ページ22

バッグから診断書を取り出し涼介に渡す。

涼介は信じがたそうな顔をしていたが、診断書を見てどうやら本当の事だとわかってくれたようだった。


「事務所の偉い人にはこのままJUMPを続けていいって言って貰えたんだけど、僕生理痛が重いみたいで涼介にもみんなにもいっぱい迷惑かけたと思うし、これからもかけると思う

でもみんなと一緒にやって行きたいんだ、、、」


僕の気持ちを吐き出すように伝えると、僕の目元手が伸びてきた。ーーー僕は泣いていたらしい。
指で僕の涙を拭いながら僕の顔を手のひらで包む。

前を見ると真剣な瞳の涼介が僕を見ていた。


「ーーー俺は、知念と一緒にやっていきたいよ」

「涼介、、、」

「色々、不安だったよな、、、?」


ゆっくりと、1つずつ伝えるように話す涼介にあやすように頭を撫でられる。
わかって貰えた安心感と涼介の真っ直ぐな思いに涙が止まらなかった。


(そうか、、、僕は自分で思ってたよりずっとずっと不安だったんだ)


自分で自分の事をわかっているつもりだったが全然わかっていなかった。
不安だと思いながらもそれではダメだと前を向いているつもりだった。ーーでもそうじゃなかった。


自分の中で未知の体験、仕事の事、体調のこと、メンバーの事、全てに不安になっていたのに気づかないフリをしてさらに自分で自分にプレッシャーをかけてしまっていた。


胸にストンと何かが落ちた僕は、涼介の胸で声をあげて泣いてしまっていた。

23→←21



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 5.2/10 (182 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
75人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:マカロニ | 作成日時:2021年2月18日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。