僕が想うのは【裕×亜】

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亜「はやーく」



『げ、もう来た』



亜「インターホン繋がってるから聞こえてますからね」



『早くないですか』



亜「いいから開けて」




はあ、とため息をつくと、仕方なく解錠して亜嵐さんを部屋に入れた。



この前は、10時に来ると言っていたのに、亜嵐さんが来たのは、9時。



亜「気が変わったの、クローゼット見せて」



『は？』



クローゼット？



なぜ？




そう思った私は、ぽかんと口を開けていたけど、ちょっと、早くーと亜嵐さんに急かされる。




『な、なんで、クローゼット？』



亜「Aちゃん、本日とりあえずある分で全身コーデしちゃおっかなあって。



で、今日は何着も服買いますので、いらないのを捨てましょー」



『なっ、勝手に！』



クローゼットの場所を探し当てた亜嵐さんは、中を物色しだした。




亜「……へえ、いかにも裕太くんが好きそうな、パーカーとか多いねえ」



『……好きな人の好みに合わせてるんですっ』



亜「わりと長い間一緒に居るのに、好みに合わせててダメならファッションの方向性変えてみるべきだって」




そう言って、亜嵐さんは、これとこれとこれ、捨てとこうと、手に取った。



そして、私が、可愛い、と思って買ったけど、似合わないなと思って1度も袖を通していないワンピースを指さして、今日、これ着て、と言ったんだ。

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