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Kei side




「じゃぁ、次はこれ!」





楽しそうに彼女が示す白い地に俺は腰を下ろす。





これは、





「んー、ちょっと硬いかも。」





貴「そっかぁ。んー、

もう少し柔らかいタイプってありますか?」





首から社員証のようなものを提げたスーツの人に連れられて彼女は再び他の白い地の説明を熱心に聞く。






「けいー、こっち!」





こんな所で名前を呼ばれるのは、たとえ人があまりいないとしても少し恥ずかしかった。



こうして俺はまた新たな地に腰を降ろして
寝そべる。






体を包むような感覚に加えて、
今度はちょっとした反発がある。





これは、






「うん。これいいかも。」



貴「ほんと?」



店員「こちらは低反発素材と少し硬めのスプリングを使用しているものです。

ただ、お値d…「あー!」」




貴「分かってます!大丈夫です。」





彼女は店員の言葉を遮るように
俺と店員の間に入り込んだ。





貴「慧、今までで1番良かった?」





今度は俺の方を振り返って首を傾けてくる。






貴「もっと他のも見る?」






反応していなかった俺に反応を伺うように
彼女の瞳が俺を捕らえる。





「これが1番良かったけどさ、たかi…「じゃぁ、これで!」え、」





店員「かしこまりました。」



「ちょっと、」




聞く耳を持たないかのように彼女は歩き始める。






どうしてこんなにも楽しそうに買い物をしているのか、俺には分からなかった。






後ろを振り返れば、嫌でも目に入るゼロの羅列。





「いち、じゅう……百万…」






数えるだけでも大変なその数字。






「何が"大丈夫"だよ…」







彼女の笑顔を思い出し、少し強めに叩いたその白い地は、俺の拳を優しく押し返した。


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Blue White(プロフ) - コメントありがとうございます。Dcaも読んでくださったんですね!感謝、感謝です。この先の展開ではBlueWhiteの世界観がたっぷり出てきますので、お楽しみに! (2018年4月3日 10時) (レス) id: d030cca7ce (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいている梨乃です。Don'tcryanymoreの印象が強かったので愛のチカラがとても新鮮に感じます!!これからも更新楽しみにしています!青色さんと黄緑さん、私も大好きです!世論なんて知りません!笑笑 (2018年4月2日 17時) (レス) id: 8e1fd5095a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Blue White | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/bluewhite01/  
作成日時:2018年3月20日 19時

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