love 23 ページ24
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「三島先生!」
そう後ろから呼びかけられたのはエレベーターを待ちながら今から帰ると慧にメッセージを送っていた時だった。
「あ、いや…伊野尾、先生。」
少し恥ずかしそうに言い直したのは薮さんだった。
「薮さん、お久しぶりです。
そう言えば今日、寄ってませんでしたね。」
薮「そうですね。あの、
これを伊野尾に渡していただけませんか。」
そう言って薮さんは私に1冊の茶封筒を渡した。
「分かりました。渡しておきますね。」
私が乗ったエレベーターの扉が閉まる時に頭を下げ続ける薮さんはやはり営業部のエースだ。
・
「ただいま。」
「おかえりー。」
リビングに明かりを付けていた慧は
パソコンと向き合っていた。
「はいこれ。薮さんが慧に渡してって。」
私が差し出した封筒を彼は不思議そうな顔を
しながら受け取り、その封筒を開けた。
慧「なんだこれ。仕事の書類?」
封筒の中に入っていたのは
彼が仕事で扱っていた営業の資料だった。
慧「なんかの間違い…ではなさそう。」
言いかけた言葉を否定しながら微笑む彼の手元には1枚の付箋。
慧「来週末までに提出って宿題かよ。」
宿題のようなその書類たち。
でもきっと、これは薮さんなりの優しさだ。
慧「ったく、いい仕事見つかったばっかりなのになー。」
投げやりのようなその台詞は、
言葉と似合わぬ微笑みで呟かれた。
「良かったんじゃない?」
慧「え?まぁ、ね。でもさ、こんなの1週間もいらないんですけど。」
そう言いながら、彼はパソコンの画面を切り替えてキーボードを叩き始めた。
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Blue White(プロフ) - コメントありがとうございます。Dcaも読んでくださったんですね!感謝、感謝です。この先の展開ではBlueWhiteの世界観がたっぷり出てきますので、お楽しみに! (2018年4月3日 10時) (レス) id: d030cca7ce (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいている梨乃です。Don'tcryanymoreの印象が強かったので愛のチカラがとても新鮮に感じます!!これからも更新楽しみにしています!青色さんと黄緑さん、私も大好きです!世論なんて知りません!笑笑 (2018年4月2日 17時) (レス) id: 8e1fd5095a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Blue White | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/bluewhite01/
作成日時:2018年3月20日 19時