love 1 ページ2
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「『なんでもない日常に切り込む！
今、幅広い世代に人気の
売れっ子小説家 三島A。』
だってさ。すごいね。」
「やめてよ、恥ずかしい。」
ソファーに座って文学雑誌を広げる彼は
顔をこちらに向けて微笑んでいた。
私はその視線をはらりとかわすように
テーブルへと向かった。
「慧、ご飯出来たよ。」
慧「ん。おー、美味そう。白米が。」
「あっそ。
じゃあ、今度から白米だけでいいかな。」
慧「えっ、ちょっ、」
彼の冗談をこれまたサラッと冗談で返すと、
彼はバレバレの焦り顔でわたわたし始める。
慧「A、あの…」
「何？」
慧「いや、その…さっきは、ごめん。」
彼は小さい子供のように眉を下げながら
私を見つめた。
「ふははっ。」
慧「ちょっと、笑うとこ？」
「冗談だよ。
白米だけなんて真に受けないでよ。」
私がそう言うと、
彼の顔は一瞬にして輝きを戻した。
ほんとに、表情の忙しい人だ。
慧「そう言えば、新作の方はどうなの、順調？」
「あー、うん。まぁ。」
慧「この肉じゃがうまっ。」
「え、話終わり？」
私の問いかけに、彼は一生懸命に口の中の
ものを飲み込んで箸を置いた。
慧「作家さんの気持ちを損ねそうな時は、
風のように早く逃げる。それが、
風早出版営業部のモットーですから。」
背筋を伸ばして笑顔でハキハキと話す
その姿は、完全なる営業スタイルだった。
「はいはい。
別に気を損ねたわけじゃないけどね。
ただ、期待がかけられすぎて重いってだけ。」
慧「一気に全部Aが背負う必要はないよ。
重かったら俺らも分け持つからさ。
無理しないでね。」
慧はこういうことをサラッと言ってくる。
その姿はかっこよくて、頼りになる。
テキトーなんて言われがちな人だけど、実は見えないとこで支えてくれるすごい人だと思う。
慧「あ、でも俺は書けないから。小説とか。」
前言撤回。
こういう一言を言わなければ
本当にいい人なのに。
慧「なによ、溜息なんてついちゃって。」
「ん？いや、なんでもない。大丈夫。」
そりゃ溜息もつきたくなるよ。
「はぁ…」
慧「あ、またついてる！」
再びリビングのソファーから
顔を見せている彼は本当に自由人だ。
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Blue White(プロフ) - コメントありがとうございます。Dcaも読んでくださったんですね！感謝、感謝です。この先の展開ではBlueWhiteの世界観がたっぷり出てきますので、お楽しみに！ (2018年4月3日 10時) (
レス) id: d030cca7ce (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいている梨乃です。Don'tcryanymoreの印象が強かったので愛のチカラがとても新鮮に感じます！！これからも更新楽しみにしています！青色さんと黄緑さん、私も大好きです！世論なんて知りません！笑笑 (2018年4月2日 17時) (レス) id: 8e1fd5095a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Blue White | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/bluewhite01/
作成日時：2018年3月20日 19時
