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黎弥「…中学の時、すっげぇ真面目キャラだったってマジ？」
壱馬「…」
瀬口くんの質問に対して、川村くんはきっといつも通りに流すんだと思っていた。
でも、違った。
川村くんは、黙ったままだった。
ただ、視線だけを瀬口くんに向けた。…それも、少し驚いたように。
葵唯「…あれ、否定しないの？」
そんな川村くんに、話を横で聞いていた葵唯が聞いた。
何故か、長谷川くんや藤原くん、吉野くんは黙ったままだった。
…どこか、何かを隠すように。時折、目を合わせてるもん。
黎弥「…あれ、マジ情報？」
壱馬「…んなわけ、あるわけないやろ。てか、そろそろ行った方がええやないか」
彼が言っているのは、学校に行った方がいいんじゃないかってこと。
もうすでに掃除は終わっていて、私達は制服に着替えて、あと学校に向かうだけだった。
…でも、何か川村くんの返事が頼りないような…。気のせいかな？
＊
いつも通りの生活を、学校に着いてからも過ごした。
朝教室に着くと、松本さんだけが挨拶してくれた。
休み時間には必ず8人か、女子4人かで集まって…
授業中には、何もなく静かに受けて終わり。
放課後も、いつも通りかと思ってたんだけど。
宮本「藤原と西野と相原は、中間テストの補習のために残っておけ。…瀬口はまた逃げやがって」
…そうだった。
私、中間テストで日本史失敗しちゃったんだ…。
同時に、藤原くんも…
席が離れてるけど、ちゃんと様子は見えた。
前の席の長谷川くんに、「最悪だ」的なことを言っていた。
…今日も部活、あるもんね。
瀬口くんは…
いつの間にか、教室からいなくなっていた。
…来年も留年するつもりなのかな。
宮本「あ、ついでに相原は今日から3日連続だ。日本史、数学、化学の順番。化学は…」
宮本先生の視線が、ゆっくりと動いた。
その先にいたのは、
北人「…」
吉野くんだった。
宮本「お前も一緒だ。わかってるな？」
…なんだか、先生の態度が…一変してる気がする。
吉野くんに対してだけ、私たち以上に違う…。
北人「…わかってますよ」
そんな先生に、吉野くんは疲れたような顔をして返した。
＊
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作者名：桜花 | 作成日時：2022年4月20日 10時
