ブルースター６ (ページ30)

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* no side

その頃。

澤本夏輝は、校舎内のとある部屋にいた。

夏輝「……え？」

夏輝は目を見開いて、目の前にいる人物を見る。

紘雪「いいじゃないか。協力してくれ、夏輝」

話し相手は、校長である澤本紘雪だ。

夏輝「いや……けど、それは彼の意思に任せるっていう話じゃあ……」

紘雪「早ければ早いほうがいいんだよ。それにね、つい先ほど宮本先生から連絡が入ったんだが、相原さん、川村くん、佐藤さん、吉野くんの4名は停学処分にするということだ。そんな悪い生徒が4人もいる中に、彼はふさわしくない。わかるだろう？」

夏輝「え……停学？どうして……」

紘雪「どうやら相原さんが宮本先生のやり方にケチをつけたらしいね。それで、今までも問題のあった4名を停学させることに決めたらしい」

夏輝「……相原、さんが？」

夏輝は眉を顰める。紘雪は大きく頷いた。

紘雪「ああ、そうだ。とにかく夏輝。早く長谷川くんを彼らから引き離してくれ。あんな優秀な生徒を手放すにはもったいなさ過ぎる」

夏輝「……」

夏輝は黒目を動かし、紘雪から目を逸らす。

紘雪「頼んだよ、夏輝。期待しているからね」

夏輝「……」

紘雪の満足気な顔を見て、夏輝は唇を噛みしめた――。

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