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宮本は、黙ったまま私を見ていた。というより、睨んでいると言った方が正しい。
ふと、口角を上げた。
宮本「良い度胸だな、お前等…相原、吉野、川村、佐藤の4人か？」
陽向「…だから、何」
私が宮本を睨みつけながら言うと、宮本は、手に持っていた出席簿を机の上に叩きつけた。
バアンという音に、私は肩をびくつかせた。
宮本「ここまで俺を怒らせる奴も初めてだよ。なぁ、相原」
陽向「……」
何だか、分からない。
分からないけど……何か、背筋が凍ったような気がした。
宮本「停学処分を、言い渡す」
陽向「……え？」
一瞬、何を言われたのか……全く分からなかった。
停、学…？私、が？みんな、が？
宮本「長谷川からの返事はまだ来ないが…まぁ、あいつのことだからちゃんと考えてはいるんだろう。だがな」
陽向「…勝手に決めつけていいわけ？長谷川くんの気持ちまで無視して…。それに、停学もあんたが勝手に決めていいわけない！！」
宮本「お前等は、別だ。ことあるごとに問題ばかり…そんな生徒は、俺のクラスには必要ないんだよ！」
私の頭上に、たくさんの紙が散らばった。宮本が、わざと撒いたものだった。
それは今まで、私が出してきたものだ…作文も、課題も、何もかもがそこに混じっていた。
宮本「お前に限らず、吉野、佐藤、川村にも言っておけ。もう来る必要はないってな」
それだけ言い残し、宮本は、教室を出て行った。
ドアを閉める時の音があまりにも大きくて、肩があがるほど驚いた。
何で？
私達…
元は、何もしてないんだよ？
なのになんで。
陽向「ふえっ……」
涙が、溢れ出てきた。
人に迷惑をかけないように、頑張ろうって…
決心したばかりだったのに。
どうして…
私が言わなければ、何も起きなかったのに。
どうして、私は皆まで停学にしてしまったんだろう。
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作者名：桜花 | 作成日時：2022年4月20日 10時
