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午後4時。
ようやく、立ち続けの作業が終わりを迎えた。
いつの間にか…瀬口くんは、そこにはいなかった。
あの人…先に帰ったな。
北人「あ、足が…」
壱馬「あ、そっか。お前普段運動してへんしな」
樹「…でも慎は平気そうだけど？」
慎「元の体力じゃない？」
壱馬「あ、なるほど…」
北人「って、納得しないでくれる？」
陽向「…歩けましぇん」
椛「体力ないのね、あんた。まあ、あたしも同じようなもんだけどね…」
葵唯「私はね…めんどくさい」
椛「あんたは前からそればっかりでしょ。千晴は大丈夫？」
千晴「…ちょっと、しんどい」
陽向「だよねー！」
近くにあったベンチに、私と千晴は座った状態だった。
椛と葵唯は立ってるけど…すごいな。やっぱり、元からの身体能力なのかなぁ。
私はあんまり運動得意じゃないし、千晴も同じっぽいから。
壱馬「…まぁ、ええけどな…もう終わりで。帰ってええんやろ？」
樹「あぁ、さっき宮本から言われたから。もう大丈夫だと」
椛「そういえばあたしのところにも言いに来たわね…」
北人「やっぱり、学級委員長だから？」
樹「さぁな。どっちにしても、好きでなったわけではないけど…」
学級委員長か…。
その実績が結構分かって来たから、宮本も藤原くんのことは信用し始めたのかな。
壱馬「こっから寮までは約20分…男子は無条件で、上杉と佐藤も歩けるな？」
突然にも、川村くんは椛と葵唯を見て聞いた。
そっか…まだ寮にも戻らないといけないんだ。
椛「大丈夫よ」
葵唯「馬鹿にしないでください」
壱馬「お前は本当に生意気やな…」
葵唯「何か？」
壱馬「別に」
フイッと、川村くんは葵唯から目を逸らした。
…なかなか苛々きてますね。
樹「…で、問題は…」
藤原くんが、私と千晴を見た。
陽向「だ、大丈夫大丈夫！何とか歩ける！」
千晴「わ、私も…大丈夫」
私達は、みんなに迷惑をかけるわけにはいかない。
そう思って、口々に言った。
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年5月31日 0時
