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黎弥「あれー。でも何かお似合いだねあの2人」
壱馬「そうか？まぁ、樹って俺の次にカッコええしな」
北人「何そのさり気ないナルシスト」
慎「残念だけどそれが壱馬」
こっちはこっちで、未だにこっそりと話していた。
瀬口くんと長谷川くんまで一緒に…。
椛「何やってんのあんた等…」
陽向「あはは…大変ですねー。葵唯も帰って来ないし」
千晴「そういえば、そうだったね…」
葵唯…大丈夫かな。
宮本先生に、キレてないといいけど…。
葵唯「あーもうムカつくあの馬鹿カスボケ教師！」
…本当に、私が思った瞬間だった。
葵唯が、教室のドアをけり開けて入って来た。
葵唯「あれ。何か皆さんお揃い…って、どうしたの？」
一瞬にして同時に葵唯を見ている私達を見て、葵唯が言った。
呆然としてる葵唯だけど…基本的には、私達の方が驚いてる。
壱馬「お前…」
黎弥「葵唯ちゃん…女の子がドアを蹴り開けちゃいけないよ」
葵唯「ちょっと待って。誰が名前で呼んでいいっつった？」
く、口調が…完璧に、葵唯じゃなくなってるよ…。
椛「…あんたねぇ」
溜息を吐いて、椛は呆れてる。
…頭押さえてるけど、大丈夫かな？
陽向「…何か、瀬口くんまで混ざっちゃってるね。私達の輪に」
千晴「うん…そうだね。嫌いだとか言ってるけど…何か仲良さそう」
私と陽向は、なんとなく皆を見ていた。
瀬口くんに喧嘩を売ってるような葵唯も、瀬口くんを馬鹿にして笑ってる川村くんも。
疲れた顔をして、葵唯を止めようとしてる椛も。
欠伸をしながら傍観してる長谷川くんと、ただボーッと川村くん達を見てる吉野くんも。
そして…
樹「おいおい…大丈夫？」
いつの間にか松本さんはいなくて、そこに来ていた藤原くんも。
陽向「何だかんだ言っても楽しそうだよね？」
樹「…さぁ、どうだろ」
そう言ってるけど、藤原くんも顔は笑ってた。
黎弥「何なら今日、俺の部屋来る？」
葵唯「うん、行く。…とでも言うと思ったの？」
黎弥「やっぱり燃えるなぁ、こういう子相手だと」
葵唯「あんたなんか澤本先輩にしごかれちゃえ」
夏輝「呼びました？」
壱馬「どわっ…っと、え、先輩？」
ドアからひょっこりと顔を出したのは、澤本先輩だった。
私も、いきなり先輩が出てきたことにはびっくりしたけど…一番近くにいた川村くんが、一番びっくりしてた。
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年5月31日 0時
