ブルースター４ (ページ39)

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北人「慎、大変そうだね」

椛「そうね。陽向につかまったら最後よ」

千晴「でも…自分のペースは崩してないよ？」

北人「それが慎の凄さなんだよな…誰が相手でも自分のペースを崩さない」

千晴「そうなんだ…」

椛「彼らしいけどね…」

雨の日の教室って、何か違って見える。
じとじとしてて憂鬱だけど、外に出られないからこそ…皆がこうやって集まって話してる。
いつもだったら話さないであろう、長谷川くんでさえも。

…瀬口くんと川村くんは、相変わらずだけど。

「藤原くんてサッカー部だよね？私、サッカー結構好きなんだ！」

…私達が教室で話していると、突然外から少し高めの声が聞こえてきた。
女の子の声。でも…藤原くん、って…。

ガラッと、教室のドアが開いた。
そこには、藤原くんがいた。
後ろを向いて…誰かと話してる。

樹「へぇ、そうなんだ？」

彩花「うん！試合とかいつもチェックしてるし！今度部活見に行っていい？」

…松本さんだった。
空になったゴミ箱を持った藤原くんと、松本さんが…一緒にいた。

何で…あんなに、仲良さそうにしてるんだろ。
私達…梅寮なのに。

壱馬「…なあ、何であの女樹と居るん？」

黎弥「狙ってんじゃないの？藤原って結構人気あるぞ、女子から」

陽向「そ、そうなの!?」

椛「人気あっても変な感じしないのが不思議だわ」

慎「まぁね…」

私達は、なぜかこっそりと話していた。
…何でこっそりなんだろう。

樹「良いよ別に。まだ1年だし試合には出ないけど」

藤原くんはゴミ箱を置いて、松本さんに言った。

彩花「やった！じゃあ今度試合じゃなくても見に行くね！」

松本さんは嬉しそうに、返事をしている。
…何か、複雑かもしれない。

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