ep.22 大変なお風呂掃除からの手の込んだ美味しそうな手料理の夕飯が待っている ページ1
* 陽向 side
北人「うわぁ…何かめんどくさそうだねお風呂掃除って」
陽向「それを私はいつもしてるんだよーだ」
お風呂場に入るなり、吉野くんは辺りを見渡してぼやいていた。
私はもう慣れっこのせいか、適当にその言葉を流してお風呂場の中へと入った。
気をつけないといつも滑りそうになっちゃうんだよね…。
最初の日とか、実は一人でこけちゃったんだよね…しかも何度も。
一人でやってて良かったとあれほど思ったことはないよ。
北人「へぇ…っと？」
少し感心しながらもお風呂場に入った吉野くんだったけど、少し不安定気味…。
何か、危なっかしいなぁ。
って、私がこんな上から物を言える日がくるなんて…！
陽向「よし、それじゃあまずはね…」
北人「まずは？」
陽向「…あれ？何でもうこんなとこいんの？」
さっきまで、吉野くんは入口付近にいたはず。
なのに、いつの間にか私の横にいる…。
私、結構入口から遠いとこまで来たはずなんだけど…。
北人「何でって…ほら、僕ここの掃除慣れてないし。色々と指示をさ」
陽向「あ、あぁ…なるほど。え、私が指示出すの？」
北人「しかいないでしょ。他に誰かいるの？」
陽向「いえいえ…」
何だろう、この会話。
意味が分かんなくなってきた。
でもまずは、掃除しなきゃね…。
陽向「えっとね、まずは…」
私は吉野くんに、お風呂掃除の大体の順番とかを説明した。
吉野くんは結構飲み込みが早くて、一度聞いただけで全ての掃除をやり終えてしまった。
…うん、実に凄い。
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年5月31日 0時
