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壱馬「ふーん…ま、ええけど。それじゃあ今日の風呂掃除は北人頼むで。俺の方は買い出し行ったんやから」
ドカッと勢いよくそこにある椅子に腰掛けると、命令口調で吉野くんに言った。
北人「ん？…まぁ、そうだね」
川村くんもとりあえず仕事はしたし、という意味かしら。
吉野くんはゆっくりと立ち上がって、お風呂場へと向かおうとしていた。
北人「あ、しまった…僕一人では無理なんだった」
…大丈夫かしら。
北人「女子の方、誰が風呂掃除やるの？」
陽向「…私？いつもいつもお風呂掃除って…」
葵唯「…私も今日は仕事してないけどね。どうする？」
珍しいことが起きたかも知れない。
葵唯がお風呂掃除を嫌がらないって…。
葵唯「まぁ、私が行ってもサボると思うけど」
…前言撤回。
やっぱり、葵唯はどこに行っても葵唯だった。
壱馬「そういや、瀬口の奴どこ行ったん？」
葵唯「部屋に戻ったけど」
壱馬「部屋か…おい北人。あいつ連れて行ってもええやないか？」
北人「え…」
隠そうともしないで、吉野くんはちょっと困ったような顔をする。
…まぁ、あの偉そうな人が相手は嫌よね…。
…っていうか、何であたし料理しながら語りしてんの？
千晴は真面目にお米を研いでるのに…あたしって、案外一気に二つのこと出来るタイプだったんだ。
陽向「んー…じゃあ、今日も頑張ってみよっかな…」
北人「え？あ…行ってくれる？」
陽向「うん」
壱馬「へぇ…さすがプロ。頑張れや」
陽向「何のプロですか」
…ツッコミどころが分からない。
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年5月23日 13時
