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黎弥「…この間はどうも。一応は俺も悪かったみたいで」
…反省してんのかしら。
誰とも目を合わせようともしてないし。
樹「…反省してるなら、これ」
そう言って、藤原くんはスッと箒を差し出した。
黎弥「…は？」
葵唯「確かに…今の寮からも追い出されたら、住むとこないもんね」
樹「今日この場で掃除を手伝ってくれたなら、俺達は何も言わない。あの寮にいることも、誰と話そうとも」
葵唯に続くようにして、藤原くんは言う。
すごい…何か連携プレイに見えるのは気のせい？
黎弥「…俺があの寮にいたら、また問題起こすかもしれないけど？」
壱馬「そうなったら…今度こそ出て行ってもらうとするわ？」
慎「それが、最良の選択じゃない？」
陽向「うん…とりあえず、今回はさぁ！」
椛「確かに、そうね」
皆も…続けて言った。
千晴は何も言わなかったけど、皆の言葉を聞いて頷いてる。
あたしも…まぁ、賛成ではあるかな。
そう思って、少しくらいの反応は示した。
黎弥「…」
瀬口くんは、ため息をついた。
そしてゆっくりと、藤原くんの手から箒を受け取った。
樹「…廊下、頼んでいい？」
黎弥「了解しましたよ、委員長」
樹「…」
委員長って言う響きにビックリしたんだと思う。
少しの間、藤原くんは固まっていた。でも、委員長で間違ってるわけでもないのよね…。
そのまま瀬口くんは、廊下に出て、掃除をし始めた。
…何か、思ったよりも話が分かる人だったのかも…よかった。
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年5月23日 13時
