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樹「…あ、それね…うん。昨日の部活の時なんだけどさ…」
途端に、真剣な表情をした藤原くんになった。
部活の時…何か、あったの…？
樹「…瀬口を、見かけたんだ。外周走ってた時に、裏門辺りで」
壱馬「……は？」
樹「何か、一人でいたんだよ」
椛「…一人？あいつが？」
樹「そうそう」
あ…。いつもの藤原くんに戻った。
…って、私…何で藤原くんの様子見てるんだろう。
葵唯「変なこと考えてなきゃいいんじゃない？」
樹「…それはないと思うけどな」
葵唯の思わぬ発言に、藤原くんは弱冠苦笑しながら返した。
他の人たちも、皆苦笑していた。…椛と長谷川くんと、葵唯以外だけど。
陽向「自分探しの旅だよ絶対！」
壱馬「なぁ慎…俺なんか今幻聴聞こえたねんけど」
慎「奇遇だね。俺も」
北人「僕も聞こえたかも」
葵唯「私も聞こえた」
椛「あたしも何か変なものが聞こえたわね…」
千晴「…」
樹「…」
私は皆の反応に何も言えずに苦笑いするしかできなかったけど、藤原くんも呆れてか苦笑いしていた。
陽向「ちょ…ちょっと！そりゃないよ皆して！」
椛「仕方のないことなのよ」
葵唯「ごめんね陽向」
陽向「い、いや！謝るなら最初からしないでよ！」
壱馬「うるさい奴…」
陽向「何で私ばっかりこんな役回りなの!?」
慎「そういう性格してるから」
陽向「……ひ、酷い〜！千晴！」
千晴「…え？」
今まで黙ったまま流れを見てたんだけど、いきなり名前を呼ばれたからびっくりした。
思わず、キョロキョロしちゃったし。
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年5月23日 13時
