ブルースター３ (ページ39)

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千晴「え…」

北人「何か悩み事でもあるの？あ、はいこれ。ハンカチ」

ポケットをゴソゴソとして取り出したのは、水色のハンカチだった。

千晴「…ありがと」

私は少し驚いたけど、素直にそれを受け取った。
何か…注目になってるのが恥ずかしい。
葵唯も藤原くんも、こっち見てるし…。
後ろを歩いてた川村くんと陽向も追いついて、そこにいた。

樹「何か…ほっとけないタイプ、みたいだな…」

千晴「…え？」

椛「確かに…ほっといたら大怪我して帰ってきそうね」

千晴「…え、そ、そんなことない…」

壱馬「そんなことないんやったら、そんな怪我自体せぇへんやろ？」

千晴「…そう、かな」

何だか…凄い、皆に迷惑かけちゃってる…。

北人「まぁ、これから気を付けて！」

でも吉野くんは、笑顔でそう言ってくれた。
目の前でその笑顔を見て、私も自然と薄く笑ってしまった。

千晴「うん」

ハンカチといい、何だか有難いな。

樹「さてと北人。早く行くよ」

北人「お？」

そんな吉野くんをグイッと引っ張って藤原くんは一番に歩き始めた。
いきなり吉野くんが消えるから、少しびっくりしちゃった…。

でも、何で吉野くんだけ引っ張っていくんだろ…。

その後から、私達も学校に向かって歩き始めた。
この傷は…前髪で、隠せるかな？

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