ブルースター３ (ページ31)

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* 陽向 side

陽向「…千晴」

千晴「…何？」

陽向「先輩…怖いね」

千晴「…そう、だね」

壱馬「お前それ絶対にはっきりと言うなや」

慎「心配しなくてもビビって言わないでしょう」

北人「ていうか…何でこんなことなってんの？」

椛「瀬口のせいよ」

私達は、先輩には聞こえないように話していた。
もちろん、瀬口くんにも。

問題の2人は、未だに私たちの目の前で話していた。

夏輝「祖父が君を見捨てた気持ちは、よくわかりますよ」

黎弥「見捨てられたって言うか？こっちから願い下げだ」

夏輝「だったら、この子たちに擦り付けた罪はどう説明するつもりですか」

一層低い声で、先輩が言った。
あれ…？
私達…先輩に、瀬口くんが原因でこの寮に来たこと…言ったっけ？

私が思っていたことは、皆思っていたらしい。
全員が全員ビックリして、先輩と瀬口くんの方を見ている。

夏輝「馬鹿な人ですね…君のしたことは、僕はすべて知っています。あの時、あの場で見ていたんですから」

壱馬「はぁ…？」

思わず、川村くんが声を上げてしまう。
その拍子に、先輩はこっちを見た。

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