ブルースター３ (ページ24)

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夏輝「えっと…あ、食べながらでいいので聞いていてください。今回この寮に来た瀬口黎弥の部屋は、長谷川くんには申し訳ないですけど…君の隣、10号室になります」

慎「え…」

見えた。今、長谷川くんは確実に顔が引きつっていた。
まぁ、当然よね。

黎弥「え、何だ…男の隣？どうせなら女の子がよかったなー」

夏輝「君に発言を許した覚えはありません」

…先輩。怖いんですけど…。

あたしだけじゃなくて、陽向も千晴も葵唯も。
もちろん、川村くん達男子4人も、驚いた表情をして澤本先輩を見ていた。

だって皆、夕飯を食べる手が…止まってる。

黎弥「怖…おいおい澤ちゃん？」

夏輝「少し黙ってください。それか、さっき案内した部屋に戻ってください。…その場合、勝手に彼女達の部屋には入らないように」

先輩が怒ったように、瀬口に言った。
でも瀬口は、何も気にしていないかのように平気な顔をして返す。

黎弥「へいへい…あ、晩飯って出ないんだっけこの寮」

夏輝「出ません。自分で用意して勝手に食べてください」

黎弥「きついってそれはさぁ…ていうか君等、何か残りもんとかないの？」

君等…って、確実にあたし達よね…。
でも、誰も返事をしようとしない。

葵唯「…冷蔵庫に人参が残っておりますけど」

…そんな中で言葉を発したのは、葵唯だった。
何かすごいわね…挑戦的な言葉にしか聞こえないわ。

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