ブルースター (ページ23)

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夏輝「まぁそうですよね…けど、実は僕もあまり聞かされていないんですよ。祖父の…校長からは。ただここの管理人をしろってだけで」

川村くんに対して少し申し訳なさそうに、澤本…先輩？は言った。

樹「…ていうか、先輩…は、今まで普通の寮にいたんですよね」

藤原くんの問いかけに反応し、澤本先輩は普通に答えた。

夏輝「えぇ、まぁ。けど、どっちみちルームメイトがあまり好きじゃないんですよ…だから、はっきり言って助かりました。この寮は一人一部屋ですからね」

だけどその表情には、何か…寂しさが混じっているような気がしたんだけど…気のせい？

壱馬「ふーん…」

慎「…じゃあ、この寮には合計で9人」

私達全員を見渡して、長谷川くんは言った。

北人「…まぁ、あの校長はマジでムカつくけど…」

樹「仕方ないか…」

藤原くんがため息をついたことによって、私も…現実に引き戻されてしまう。

そうだ…はっきり言ってここは、学校からしたらいらない人達が入る寮。

澤本先輩は別かもしれないけど、私達は…。

夏輝「まぁ、落ち込んでも仕方ないですよ。これから祖父を見返せばいいだけです」

澤本先輩が、私達に笑顔で言ってくれる。

何か…勇気づけられるかも。

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