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『A』
『帰りやしょ』
「ほれ」と差し伸べた手に重ねてくれる小さな手。そんな姿を見ていた近藤さんと土方は不思議そうな表情をするも、結局顔を見合わせては笑ってくれる。
先生も俺たちの姿を見て「見せつけんじゃねェ」と顔をしかめ、「青春しろっつったのはそっちだ」と言い返せば悔しそうに黙り込んだ。
『……見て、あれ懐かしい』
通学路の途中にある公園。そこには向かい合って乗るブランコがあり、俺とAはよくこれに乗って遊んでいた。
彼女は俺から手を離してそれに乗り込んで、早くと俺を手招く。
こういう子供っぽいところをたまに見せるAに口元が緩んでしまい、それを隠すために仕方なしを装ってブランコに乗り込んだ。
しばらく二人で漕いでいたのだが、Aは俺の腿に手をついてこちらに近づいてくる。顔には彼女の影がかかって、視線と視線が交わった。
思わず手は後頭部に伸び、そのままAを引き寄せてしまう。唇同士が触れ合いそうになった瞬間、俺は慌てて彼女を自分から引き離した。
もう気にしていないとはいえ、俺はあんなことをしてしまったのだ。だからこそ自制心を保たなくてはならない。
しかしそんな俺をAはクスりと笑い、彼女から俺の口唇に唇を合わせたのである。
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ハル(プロフ) - ゆうかさん» 過去作も読んでくださったんですか!! うわあ、とっても嬉しいです^^ これからもバンバン作品を作っていきたいと思っておりますので、また新作が出ましたらたくさん読んでいただけるととってもありがたいです! コメントと応援、どうもありがとうございました!! (2017年10月7日 13時) (レス) id: d8241361cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - すっごく素敵なお話ばかりで1日で昔のものもほとんど読んでしまいました(;^ω^)これからも頑張ってください!応援してます! (2017年10月7日 11時) (レス) id: da24fb15e8 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます! 最後は無事にハッピーエンドです!! ちょっと拗れた青春でしたが、紫蘭さんが楽しんでいただけたのなら良かったです。新作、完成させてからの投稿となっておりますので、お時間空いたときにでも読んでくださいませ! いつも閲覧どうもです!! (2017年10月6日 18時) (レス) id: 637325fbc5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» ありがとうございます! 個人的にエロスが書きたいわけではないのですが、作品にそれっぽい表現が登場人物を表すために必要な時は薄っすら入れるようにしてます笑 高杉パパってわけじゃないけど、みてくださいな^^ コメントどうもありがとう。 (2017年10月6日 18時) (レス) id: 637325fbc5 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます!皆幸せになる青春を謳歌しているなんて羨ましいです…笑 二人の思いが通じて良かったです! 新作頑張って下さい! (2017年9月30日 10時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年9月11日 18時