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記事01 ページ5

side 圭人



『SKY HIGH』と大きく書かれたロゴ。
目立つように店の入り口に堂々と飾られた雑誌は今日も人の目に触れる。
夜の8時、営業時間が終了したために店のシャッターを下ろす。


『星の砂書店』と書かれたシャッターがガラガラと商店街に音を立てて下りていく。
そう、この書店は俺が働いている、この町で一番大きな書店だ。
一番大きな、と言っても都会の大きさとは比べ物にならない。
所詮は町の個人書店だ、置かれている本の種類も限られている。



その中でも『SKY HIGH』というファッション雑誌はどうしても毎月置いている。
人気があるから、というのも理由の一つだが一番大きな理由は、



「圭人、いる?」


下ろしたばかりのシャッターが少し開いたかと思うと、そこから顔を出したのは俺の幼馴染。
そして目の前の雑誌の表紙を飾っている、



「予定よりも早かったんだね、裕翔。」



世間で話題沸騰中の人気モデル、中島裕翔。




「ごめんね、急いで片づけるから待っててもらっていい?」

「いいよ、急がなくて。」

「ありがとう。実家にはもう顔出したの?」

「ううん、さっき駅に着いたとこだから。今晩は泊めてもらっていいんだよね?」

「うん。人気モデルが町に居るとなると大騒ぎだもんね。」

「人気モデルなんて肩書きだけだよ。」



すっと彼が手に取ったのは自身が表紙を飾る雑誌『SKY HIGH』。
パラパラと適当にページをめくり、元あった場所に戻す。


「こんな店頭に置いてくれてるんだね。」

「何て言ったって千代岬の誇りだもんね、裕翔は。」

「大袈裟すぎるよ。」



電卓を叩く手を止め、レジを片づけた。
今日の仕事はこれで終わり。
店から出て戸締りを確認し、駅からすぐの商店街の入り口にある『星の砂書店』から歩いて5分のマンションに歩いていく。
駅からのアクセスもいいためか、そのマンションには多くの住民が住んでいる。


駅が近いと言っても所詮は海沿いの田舎町。
都会ほども人通りがある訳でもなく、ましてや夜。
人目を気にしないといけない裕翔の為にもこの時間は行動するのに最適な時間だった。



「そう言えば裕翔『ニライカナイ』の取材受けたんだよね?」

「もう配られたんだっけ?」

「うん。7月15日号で今朝届いてたよ。」

「あー、高木さんから連絡入ってたような気がする。朝からバタバタしててメール見てなかったからなぁ。」

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天凪(プロフ) - NMダイキング担さん» お返事が遅れてしまい、申し訳ないです...!更新が遅れていますが、もう少しして夏休みに入り次第、更新ペースを上げる予定ですので、それまでよろしくお願いします! (2018年7月26日 23時) (レス) id: 73cf59f499 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 更新ありがとうございます!続きが気になります!!! (2018年7月3日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
天凪(プロフ) - NMダイキング担さん» コメントいつもありがとうございます!更新と返信が遅れてすみません。これから少しずつ更新していきますので、最後まで応援よろしくお願いします! (2018年7月1日 21時) (レス) id: 73cf59f499 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 遅れましたが、新作ありがとうございます!天凪さんの作品とても大好きです。これからも無理せずに更新頑張ってください!! (2018年6月7日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天凪 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年1月14日 23時

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