どうしよう ページ4
な、なんでいきなり!?
考えても分からず、降谷の視線を感じながら仕事を進める。
『終わったあああああ!!!』
やっと仕事を終えて片付けを始める。
「終わったか?」
後ろから降谷に話し掛けられ、Aは笑顔で答えた。
『はいっ!なんとか終わりました!』
「じゃあ行くぞ」
『はいっ!』
片付けを終えた二人は周りの人達に挨拶をして出ていく。
降谷と食事をするのはこれが初めてじゃない。
何度か二人で食事することはあるし、時々降谷さんの家に連れ……拉致され手料理をご馳走になったこともある。
何故それまでしてくれるか分からない。
自分が下っ端だから世話をしてくれているのだろう……
『早く1人前になりたいなぁ…』
お会計をしてくれている降谷に指示され、先に車の前で待つ……
自分の目標は彼に心配されぬくらいの力を付けること…いつまでも上司に心配されているようではまた女だからと馬鹿にされそうな気がするからだ。
「待たせたな小桜」
『いえ、全然!ご馳走様です降谷さん!』
Aは深々と頭を下げると、降谷はAの頭をポンポンと撫でた。
「俺が誘ったんだ、気にするな。」
『ありがとうございます』
そのまま降谷の車に乗り、自宅へ送ってくれる。
『ここで大丈夫です。降谷さんお疲れ様でした。』
家の近くのコンビニに止めてもらい、礼を言った後降りようとドアに手をかけた。
すると運転席にいる降谷がAの腕を掴んだ。
『っ!?ど、どうしたんですか?降谷さん…』
驚いて振り返るが、腕を掴んだ彼自身も驚いた顔をしていた……
「……ゴミが付いてる」
『嘘!?恥ずかしい…ありがとうございます』
「あぁ…気をつけろよ」
『はい……』
シュンとした顔をして車を降りたA。
コンビニへ入れば車は直ぐに行ってしまった……
『はぁ……ゴミ付けたままとか……情けないなぁ』
しょんぼりと肩を落としたままAは飲み物などを買って帰宅した。
次の日、Aは登庁して風見の姿を見つけると早足で近づいた。
『おはようございます風見さん!』
「あ、あぁ…小桜か…おはよう」
突然やって来たAに風見は驚いたように挨拶を返した。
『風見さん!今晩仕事終わったら飲みに行きましょうよ!』
「え……なんで……」
少し眉を顰める風見にAは構わず続ける。
『二人で"また“降谷さんの自慢話しませんか?』
「いいだろう」
簡単に釣れた風見にAはほくそ笑んだ。
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ぽむ(プロフ) - すき。語彙力ないんですけど、この作品が好きです。ありがとうございました。 (2022年5月12日 23時) (レス) @page40 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - Shamrockさん» お褒めの言葉ありがとうございます!!皆様の応援のお陰でやってこれました!!これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - おったまげさん» ありがとうございます!色々伏線がありましたねw1度読んだ後、もう一度読んだ時に伏線を見れるのが面白いように書きましたw! (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
Shamrock(プロフ) - 九実さんの作品ほんと好きです。文才だなぁと思いながらいつも見ています。これからも頑張ってください (2019年4月5日 23時) (レス) id: 4a04417653 (このIDを非表示/違反報告)
おったまげ(プロフ) - もう本当に読んでいて素晴らしかったです。催眠のスイッチの部分とか、最後の最後にあぁこういうことだったんだ!って一人で感動してました(笑)これからも連載頑張ってください^ ^ (2019年4月5日 23時) (レス) id: e18c4166e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九実 | 作成日時:2019年4月5日 11時