揺らぎ2 ページ19
仕事の日は公安として真面目に降谷と接する。
デートに誘われた時、最初は断ろうとも思ったが、『降谷さんの為だ！！』と自分の感情を堪え、微笑んでデートに行く。
最初は辛かったものの、自分が降谷さんを好きという感情と向き合っていけば、自然と笑えるようになった。
『これでこの件は以上です！』
「そうか、ご苦労だったな…それで小桜」
『何でしょうか？』
「あー…今日晩御飯でもどうだ？」
『はいっ！喜んで！！』
やったー降谷さんといられる！！
楽しそうに笑えば、降谷も少しホッとしたような顔をして頷いた。
「じゃあ仕事が終わったら行くから、早く片付けろよ？」
『うー…はい、頑張ります…』
仕事を思い出し少し嫌な顔をしていると、降谷はクスッと笑いポンポンと頭を撫でてくれた。
「頑張れ」
『〜っ！降谷さん！！私頑張ります！！』
催眠を掛けていない、本当の優しさにAはスキップしそうな勢いで仕事に向かった。
だがそんなある日…………
仕事が終わった夕方の道を一人テクテクと歩く。
『今日は珍しく早く終わっちゃった〜！せっかくだからゆっくりテレビ見て楽しも〜っと！』
夕方だからか、あまり人通りが少ない道を歩いていると、目の前から深くフードを被った人が歩いてくる。
体格から女性だろうか…その人とすれ違う瞬間…
『っ！！！』
ーーヒュン！ーー
ーーガッ！ーー
殺気を感じ直ぐ様構えると、キラリと光る物がきてそれを相手の腕ごと掴む。
よく見ればすれ違おうとしていた女性が鋭利な包丁をAに向かって振ろうとしていたのだ。
パサッと女のフードが取れる。
『っ！あなた！この前遊園地で私達を付けてた子ね！？』
よく見ればまだ未成年のようだった。だが、女はギリッとAを睨みつける。
「お前が悪いんだ！お前が安室さんを誑かしたんだ！！お前さえいなければ！お前さえ死ねば！！」
取り押さえられた包丁がカタカタと揺れる。
女の殺意は全く治まらないが……
『悪いけど…ここでやられてるようじゃ彼の隣にはいられないんでね！！』
そう言って掴んでいた手の力を更に強くする。
その痛みに力が抜け、包丁がカランと音を立てて落ちた後、素早く腕を捻り上げ押さえつけた。
『誰かーー！！！』
Aは直ぐに周囲に助けを求めようと叫ぶ。
「ふっふふ…バカが…私だけだと思ったの？」
『何っ！？』
その瞬間後ろにも殺気を感じ慌てて振り返った…
ーーズブッ！！ーー
.
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ぽむ(プロフ) - すき。語彙力ないんですけど、この作品が好きです。ありがとうございました。 (2022年5月12日 23時) (
レス) @page40 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - Shamrockさん» お褒めの言葉ありがとうございます！！皆様の応援のお陰でやってこれました！！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - おったまげさん» ありがとうございます！色々伏線がありましたねw1度読んだ後、もう一度読んだ時に伏線を見れるのが面白いように書きましたw！ (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
Shamrock(プロフ) - 九実さんの作品ほんと好きです。文才だなぁと思いながらいつも見ています。これからも頑張ってください (2019年4月5日 23時) (レス) id: 4a04417653 (このIDを非表示/違反報告)
おったまげ(プロフ) - もう本当に読んでいて素晴らしかったです。催眠のスイッチの部分とか、最後の最後にあぁこういうことだったんだ！って一人で感動してました(笑)これからも連載頑張ってください^ ^ (2019年4月5日 23時) (レス) id: e18c4166e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九実
| 作成日時：2019年4月5日 11時
