おはよう3 ページ24
降谷は右手でクシャッと前髪を掴み、椅子の背もたれに体を預けた。
「あいつ……入院していたのかっ！！」
事件は公にはされなかった。だから気付かなかった。
何故入院していたのか…何故言わなかったのか…
それがまだ分からず彼は混乱した頭を必死に冷静にさせる。
「まだ調べる事がありそうだな…」
彼はそう呟いて席を立った……
次の日、降谷はポアロの仕事だった。
でも仕事中ずっと考え事ばかりしていた。
ーーカランーー
「いらっしゃいませ！……やぁコナン君」
「こんにちは安室さん！」
やって来たコナンはカウンター席に座る。
店にはコナンと安室しかおらず、コナンはアイスコーヒーを頼んだ。
安室は平常を装い、コナンにアイスコーヒーを出す。
コナンは一口飲んだ後、恐る恐る口を開いた…
「ねぇ安室さん…」
「ん？なんだいコナン君？」
「その…小桜お姉さんは…元気？」
「え……」
その言葉で感の鋭い彼は気付いた…
「コナン君…何か知っているのか？」
「っ！！」
コナンはヤバいという顔をして直ぐに誤魔化そうとしたが、その前に後ろに回り込んだ安室がコナンの腕を掴んだ。
「何か知っているんだな！？教えてくれ！！何故あいつは入院したんだ！！！？」
「(入院した事を知ってる…！？そうか、事件の事は消せても入院記録は消せない…！)」
言ってもいいのだろうか…だが、彼女は言わないでと懇願していた…
「僕は…何も…っ」
「コナン君…お願いだ…僕が何も知らないところであいつが死ぬのは嫌だ…守りたいんだ…」
絞り出すように静かに話す彼の気持ちが痛い程よく分かる……自分も知らないところで蘭が傷付いたら気が気じゃないだろう……
「安室さん…お姉さんを守れる？」
「あぁ…！絶対に守ってみせるよ！」
「僕から聞いたって言わないでね？……あのね？」
その後、コナンは静かに事件の事を話し出した…
話を聞いた安室はカウンターイスに力無く座る…
「バカが…何故言わなかった…」
小さく呟いた口調が降谷になっていた…だが、コナンはそれに気付かないふりをした。
「安室さんやお姉さんのせいじゃないよ…ただ運が悪かったんだ…」
「…」
コナンは犯人の事を「二人組の未成年の女性」と言ったが、その二人組には覚えがあった…物凄い嫉妬や殺意を持って遊園地で尾行してきたあの二人組だろうと…
ふつふつと湧き上がる怒りを押さえつける。
そしてゆっくり立ち上がり、コナンに背を向けた。
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ぽむ(プロフ) - すき。語彙力ないんですけど、この作品が好きです。ありがとうございました。 (2022年5月12日 23時) (
レス) @page40 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - Shamrockさん» お褒めの言葉ありがとうございます！！皆様の応援のお陰でやってこれました！！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - おったまげさん» ありがとうございます！色々伏線がありましたねw1度読んだ後、もう一度読んだ時に伏線を見れるのが面白いように書きましたw！ (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
Shamrock(プロフ) - 九実さんの作品ほんと好きです。文才だなぁと思いながらいつも見ています。これからも頑張ってください (2019年4月5日 23時) (レス) id: 4a04417653 (このIDを非表示/違反報告)
おったまげ(プロフ) - もう本当に読んでいて素晴らしかったです。催眠のスイッチの部分とか、最後の最後にあぁこういうことだったんだ！って一人で感動してました(笑)これからも連載頑張ってください^ ^ (2019年4月5日 23時) (レス) id: e18c4166e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九実
| 作成日時：2019年4月5日 11時
