再開編13 ページ41
ねぇシルバーブレッド……
本当は私も貴方を愛しているわ…
でもね…私は怖いの…選択肢が無かったとはいえ、組織に入って私は数えきれない程の罪をおかした…
そんな私が幸せになれる?
親友を助けられなかった私なんかが幸せになってもいいと?
「A愛してる…愛してる…」
鎖で束縛するように愛を囁く貴方に負けそうになる…
いや……最初から負けてるんだけどね……
『私も愛してる…赤井秀一…』
薄れる意識の中、精一杯の気持ちを込めてAは呟いた…
『……ん』
Aは目を覚ました…温かく、安心するような感覚に、ボヤけた視界が少しずつ晴れていく…
『……あ』
目の前に胸板があり、少し見上げると眠った赤井秀一の顔がある…
もう手錠は外れていて、彼はAを守るように抱きしめていた…
お互い服も着ていない為彼の体温が強く感じる…
でも、その体温は今では心地いい……
Aは嬉しそうにふにゃっと頬を緩ませ、赤井の胸にスリスリと甘えるように顔を埋めてもう一度眠りについた……
『んむ………』
「(……くそ…勘弁してくれ……)」
実はAが目を覚ました時に同じく起きた赤井は、彼女の様子を見たくて黙っていた…
すると彼女は逃げる事なく、可愛らしく笑った後胸に擦り付くように甘えて眠った…
その仕草にまた昂る熱を理性で押さえつけ耐える赤井。
このまま彼女が起きていたらそのまま襲っただろう。
「(だが、今はこれでいい…)」
最後に彼女から『愛してる』と聞けただけでもいいのだから…
そう思い、赤井はAの頭を優しく撫でもう一度眠りについた…
次にAが目を覚ますと、隣で寝ていた赤井はもう起きていて、座ってタバコを吸っていた…
「…起きたか?」
『あ…』
フッと優しく微笑んでAを見下ろす赤井に、頬を染めながら口を開くが、そこで自分の声が掠れている事に気づいた…
「ほら、飲むか?」
赤井が差し出したのはペットボトルに入ったミネラルウォーター…Aはそれを受け取り飲んでいく…
『ぷはっ!』
「昨夜は随分無理をさせたな…」
『なっ…バカ…』
思い出したAは真っ赤な顔で布団に潜り込む。
その様子に赤井はクックックと笑った。
「すまない…君の気持ちが知りたかったんだ。」
『…』
「なぁA…君の思う不安も分かる…だが、俺は君の全てを受け入れると決めたんだ…俺も一緒にその罪を背負わせてくれないか?」
『赤井……』
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色 - 生々しくてでもそこが良くて、、、、この赤井推せる( ・ิω・ิ)✦ (7月19日 22時) (レス) @page45 id: 9c759aa54d (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» 夢主ちゃんに近づくと完膚なきまでに追い返されるか、犯罪者なら存在を消される勢いで逮捕しますw (2019年6月16日 19時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - 降谷さんと赤井さんのカーレース絶対スピード違反してるわこれww それに降谷さんの協力者赤井さんの恋人……色々とすごいなぁ…ストーカー被害とかww恋人にww夢主ちゃんに手を出した奴がいたら…うんヤバいね相手が…… (2019年6月16日 16時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» 今までは降谷零を止めたり守ったりしてましたからね!今度は彼の番です!ゴリラ(降谷)より戦闘力高いですからね…(ガクブル) (2019年4月30日 8時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - シリアスで死ネタは大好きなので嬉しいですね!あそこで赤井さんを止める降谷さんが良すぎた……彼のこと良く理解してるようで…でも最後のは見つけた瞬間全速力で走ってきますねしかも無言で…怖すぎる…(ガクブル (2019年4月30日 1時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九実 | 作成日時:2019年4月28日 18時