再開編11 ページ39
港近くの人影が無い場所で、RX-7がスピードを上げてカーブを曲がる。
タイヤの擦れる音を響かせながら車がカーブして建物の影に入った瞬間、Aがドアを開けそこから物陰へ飛び出した。
素早く身を隠し、RX-7の後ろにいたマスタングが走り去るのを待つ…
すると直ぐにマスタングもカーブしてきて、思惑通りに2台は走り去って行った……
『……行ったかな?』
車の音が消えたのを確認し、Aは走り出す。
その場から遠く、2台とは逆方向へと走る…
暫くすれば、港の端の方に辿り着いた…
『はぁ…はぁ…零は大丈夫かな…』
彼の事だから、そうそう捕まる事は無いだろうと思っている。
とりあえず連絡しようかと思ったその時……
カッ!!
『っ!?』
突然後ろから目を覆いたくなる程の光が差し込む。
慌てて目を細めながら後ろを振り返ると、光によって姿が良く見えないが、一人の男が歩み寄ってきた…
『……零?』
「……残念だったな…降谷君ではなくて…」
『っ!シルバーブレッド…!!』
目の前で立ち止まった時に見えたのはシルバーブレッド…赤井秀一だった…
直ぐに逃げ出そうとするAを捕まえ、強く抱き締める。
『は、離し…』
「何故逃げる」
耳元で囁かれ体が強ばる。
『離してシルバーブレッド…』
「聞いているんだ。何故俺から逃げる?」
『…死にたくないからよ。』
「俺は君を死なせないさ。」
『分からないわよ…?そう言ってハニートラップかけて…私から組織の情報を聞けるだけ聞いてポイとかね…?』
「俺が君にそんな事すると?」
『…だって貴方はFBIでしょ?犯罪者なんて…許せる訳ないじゃない…それに私は…親友を…貴方の愛する人を守る事ができなかった…
恨まれたって仕方ないと思ってる…』
「それは俺のせいでもあるんだ…君が悔い病む事じゃない。」
『じゃあ何故私を追うの?』
「俺が……俺が君を愛しているからだ…」
『やめてよ…FBIが…
最後の方は涙声で呟くように吐き出された思い…
彼女が一番恐れているのはそこ…
二人の関係はロミオとジュリエットのように相容れない物だった…
「俺は白なんかじゃない…一時的でも組織にいたんだ…黒に近いグレーさ…それなら君と混ざってもおかしくはない。それに、君はもう組織の人間じゃないだろう?」
『ダメよ…私はもう穢れてるの…お願い…離してシルバーブレッド…』
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色 - 生々しくてでもそこが良くて、、、、この赤井推せる( ・ิω・ิ)✦ (7月19日 22時) (レス) @page45 id: 9c759aa54d (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» 夢主ちゃんに近づくと完膚なきまでに追い返されるか、犯罪者なら存在を消される勢いで逮捕しますw (2019年6月16日 19時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - 降谷さんと赤井さんのカーレース絶対スピード違反してるわこれww それに降谷さんの協力者赤井さんの恋人……色々とすごいなぁ…ストーカー被害とかww恋人にww夢主ちゃんに手を出した奴がいたら…うんヤバいね相手が…… (2019年6月16日 16時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» 今までは降谷零を止めたり守ったりしてましたからね!今度は彼の番です!ゴリラ(降谷)より戦闘力高いですからね…(ガクブル) (2019年4月30日 8時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - シリアスで死ネタは大好きなので嬉しいですね!あそこで赤井さんを止める降谷さんが良すぎた……彼のこと良く理解してるようで…でも最後のは見つけた瞬間全速力で走ってきますねしかも無言で…怖すぎる…(ガクブル (2019年4月30日 1時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九実 | 作成日時:2019年4月28日 18時