愛か友情か…それとも復讐か

鬼ごっこ ページ11

その音にコナンと沖矢は身構える。
すると見えてきたのは一人の女性。

真っ黒な服に真っ黒な髪を高く結ったポニーテール。そして、目元には仮面を付けていた…


「まさか…オールド・パルか！？」

「オールド・パル！？」


沖矢の言葉にコナンも驚く。すると目の前の彼女はニッと口角を上げた。


「あら…私の事を知っているのね？…初めまして、私がオールド・パル…組織のメンバーよ？」


そう言うとコナンは顔色を変え問いただす。


「何故組織の人間がここに！！？」

「仕事よ…裏切り者の制裁と…証拠隠滅の為にね…？」

「まさか…さっきの人を殺ったのは…！」

「えぇ、組織の人間よ？けど、私が殺った訳じゃない…別の人間ね。私はそういうのは分野じゃなくてね？」

「なら何故…！」

「そう…私の名前を知っていても私の担当は知らないのね…
私の得意分野は「爆弾」なの。組織が使用する爆発物はだいたい私が作っているわ？」

「「何っ！？」」


その言葉に沖矢とコナンは驚く。
するとオールド・パルは沖矢を指さした。


「沖矢昴…いいえ、シルバーブレット…赤井秀一」

「「っ！！」」

「死んだと思われた人間が生きていたとはね……でもいいわ。それなら私が殺れるもの！」

「オールド・パル…やはり君は…」

「あら…分かってるみたいね…そうよ、私の親友…宮野明美を死に追いやった男！！私は貴方を許さない！！」


そう叫んだオールド・パルにコナンは目を見開いて二人を交互に見る。


「宮野明美！？それって…でも！殺したのは赤井さんじゃなくて…」

「そうね…でも、貴方と出会わなきゃ彼女が死ぬ事はなかった…そうでしょう？シルバーブレット…」


彼女の問いかけに沖矢こと赤井秀一は言葉が出てこなかった。


「赤井さん！聞いちゃダメだ！」

「分かってるさ…ボウヤ…」

「そう言えば…貴方の近くにまた仲間が出来たそうね…しかもその仲間達はこの会場にいる…」

「ま、まさか…！」


コナンの顔が青ざめる中、オールド・パルは手にスイッチを持った。


「シルバーブレット…ゲームをしましょう？」

「ゲーム…だと？」

「えぇ、鬼ごっこよ…単純な…私は今から一定時間毎にこの会場を爆破させるわ？
鬼は私、逃亡者は貴方達…負けたら爆死の即ゲームオーバーよ？
さぁ…大切な仲間達を守れるかしらね？」


そう言って彼女はカチッとスイッチを押した。
すると直ぐ下の階でズズーンと爆発音が聞こえる。


「くそっ！！皆が危ない！！」

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