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32回目のストーリー ページ44

レオside

さっきまで、戦っていたオレ達だったのだが今は彼女の過去を聞いている。
・・・これも、スプリンター先生から頼まれていたことだった。
でも、オレ自身も知りたかったので、断ることはしなかった。あの時に、

「そうか・・・なら・・・
愛闇の力になってやりなさい。あの子はいつ壊れてしまうかわかったものではない。」

そう言われた。
勿論、オレだって好きな子の力になって支えたい。

――――――――

彼女は小さな身体でとても大きな物を抱えていた。
もしも、誰も寄り添わずに放置していたら彼女は壊れていただろう。
これまで、彼女を苦しませて来たのは紛れもなく“差別”。
生きている事には変わりないのに、自分と少し違うだけで攻撃する奴らが世の中にいる。
発した言葉だけで死まで追い詰めていく。それだけ怖いものをオレたちは皆が持っている。
だからこそ、正しく使う。それが人を護ることに繋がる。
言葉という凶器は一生手放すことなんてできない。そんな凶器を抱えて生きている。
これは、けっして忘れてはならない。そう思った。

そんなこんな考えれば、目の前が歪んできた。泣きそうなのを堪えて言う。

「・・・そうだったのか、目の前でご両親を・・・・辛かったよな。」

オレは泣いちゃいけない。今、一番苦しくて泣きたいのは彼女の方なんだから。

「人間界に来たときに、同じように話したことがあるんだ。
そしたら、『バケモノ』とか『怪物』とか言われたんだよねぇ。」

月を見てケラケラ笑う君は、とても儚く触れてしまえば壊れてしまいそうな程に弱っていた。

「オレ達と同じだな。オレ達だってバケモノとか怪物とか言われてるし。」

少し間が空く。考えているらしい。

「同じ・・・かぁ・・・」

「イヤか?」

亀のミュータントに言われてもな。

「そんなことない。」

否定の言葉が聞こえてきて、驚き彼女の方を向く。

「嬉しいよ。」

満月に照らされた彼女の笑みは、心から笑っている。とても、綺麗だった。

「全部、受け止めるから。」

こんな我が儘、神様は許してくれるだろうか。

「誰も見てない。泣いたっていいんだ。」

この一言で泣き崩れてしまう彼女を抱きしめる。
ミュータントのオレが君に抱いてはいけない気持ちを持ってしまった。
でも、もう後戻りして、蓋をし諦めることはできない。






伝えて・・・・・みようか。

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設定タグ:妖怪ウォッチ , TMNT , レオナルド   
作品ジャンル:恋愛
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みりん - 語彙力が凄い...小説上手いなぁ. (2021年7月3日 23時) (レス) id: c9dde3db76 (このIDを非表示/違反報告)
にぼし。 - 主人公の名前「ぴえんww」にしたわ。最高wwww (2020年8月15日 18時) (レス) id: 9787f9c2b0 (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - 初めまして!数少ないTMNTの小説をありがとうございます!私自身も占ツクの小説を書いていますが、すっごい大変ですよね…私は更新するのも精一杯です。お互い大変だと思いますがこれからも頑張ってください!! (2019年11月11日 20時) (レス) id: 836564c349 (このIDを非表示/違反報告)
Adam - 続きが気になります!頑張ってください! (2019年3月20日 19時) (レス) id: 392992cf49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海矢 | 作成日時:2019年3月17日 21時

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