３０回目のストーリー ページ42
声が聞こえた方に行くと、瓦礫に挟まれている父さんと母さんがいた。
「お父さん！お母さん！」
二人に会えたことが、生きてたことが嬉しくて駆け寄ったのを忘れやしない。
足元に火がついても、気にならなかった。それだけ、無我夢中だった。
「今、瓦礫どけるからね。」
これでも、父さんから鍛えられていて、力はある方だった。だから、どかせられると思ってた。でも、何度挑戦しても動かなくって、どうしようってパニックになった。
「もう、いいよ。」
父さんが呟いた。
「ごめんな。お父さんが人間だから、こんな目にあわせてしまった。」
「私たちが違う種族だった為に、貴女が傷ついてしまった。」
この空気が、最後のお別れみたいで嫌だった。また、笑って抱きしめて欲しかった。
「でもね、これだけは・・言わせて。」
母さんの言葉で察した。もう、本当の別れがすぐそこまで来ていることが。
「お父さん、お母さん・・・やだよぉ・・・まださよならしたくないぃぃ・・・！！」
涙が溢れ出てくる。楽しかったのに、幸せだったのに。あの日々に戻れたのなら・・・・
「ごめんなさいね。辛い思いをさせちゃって、でも、私たちは、とっても、幸せだった。」
「お前は俺達の自慢の娘。とっても優しい世界一可愛い子。」
「今までありがとう。上からちゃんと見てるから、立派になって世界を見返してやりなさい。
“愛闇、貴女/お前は私/俺たちの宝物だよ。愛してる。”」」
さっきまで話していたのに、今は話しかけても、なにも答えてくれない。
両親の身体はどんどん冷たくなっていく。涙の跡はあるものの、幸せそうに笑い逝ってしまった。
「お、父さ、ん・・・？お母、さ、ん・・・？やだ、やだよ・・独りにしないで・・？
・・・あ、あぁ、い、イヤ・・・イヤァ！！！！」
周りにノイズが響く。これが、両親の遺したチカラだった。
「いたぞ！」
消防の人が駆けつける。
「君！お父さんとお母さんは・・・・ッ！！」
私の顔を覗き込み問い掛けてくる人。私は、何も言わずに、両親に目をやった。
消防の人は察してくれたようで、
「ッ！早く此処から避難しよう。」
顔を歪ませて言った。連れていってもらう時は、抱っこしてもらってた。
落ち着かせようとしてたんだろうね。それが安心できて、また泣いた。
「可哀相に・・・辛かったろうに。今は泣いたっていい。そこで立ち止まらず進んでいけ。」
私はその言葉を忘れたことはない。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーキャラ
入間くん
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みりん - 語彙力が凄い...小説上手いなぁ. (2021年7月3日 23時) (
レス) id: c9dde3db76 (このIDを非表示/違反報告)
にぼし。 - 主人公の名前「ぴえんww」にしたわ。最高wwww (2020年8月15日 18時) (レス) id: 9787f9c2b0 (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - 初めまして!数少ないTMNTの小説をありがとうございます!私自身も占ツクの小説を書いていますが､すっごい大変ですよね…私は更新するのも精一杯です｡お互い大変だと思いますがこれからも頑張ってください!! (2019年11月11日 20時) (レス) id: 836564c349 (このIDを非表示/違反報告)
Adam - 続きが気になります！頑張ってください！ (2019年3月20日 19時) (レス) id: 392992cf49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海矢 | 作成日時：2019年3月17日 21時
