29回目のストーリー ページ41
「お父さん・・・」
その手紙を見る父さんの顔は、眉間にしわを寄せ悲しんだような怒ったような複雑な感情を表していた。でも、私が父の名を呼べば
「ん?あぁ、こんなものへっちゃらさ!!お前たちがいるからな。」
と、いつもの様に笑っていた。作った笑みを見て、余計に心配だった。父さんは無理してる。
「無理しちゃダメだよ。お父さん。」
「ハハッ、娘に心配を駆けるとはお父さんもまだまだだな。」
今度は本当の笑みで抱きしめてくれた。
でも、父さんの肩は僅かに震えていた。声を押し殺して泣いていたんだと思う。
私は、そんな奴らが許せなかった。世間はなんて酷く残酷なのだろう。
「大丈夫だよ。愛闇が居るよ。お母さんも居るよ。お父さんは独りじゃないんだよ。」
それから数日後、嫌がらせはエスカレートしていき、私や母さんにも被害が出てきた。
ちょっと怪我して帰れば、
「お父さんのせいで、ごめんな。」
と、いつも謝っていた。父さんは私たちを凄く心配していた。〔お母さんとの宝物〕と言いながら。
それから小学校へ入学し、エッくんとカーくんに会って友達になった。
家に呼んだよきは、父さんも母さんも泣いて喜んでくれたなぁ。二人はビックリしていたけど、今まで説明をすれば
「大丈夫!俺達はAのことも、Aの父さん母さんも守るぞ!!!」
「あぁ!私たちは辛い思いをしている事を痛いほどわかっているからな。」
と言ったのだ。それから、親同士も仲良くなってよく家に行き来した。
とっても楽しく幸せだった日々。その日々が一転してしまうことなんてないと思っていた。
ー数ヶ月後ー
学校から帰ったら、家が炎に包まれていた。周りにいた人たちに詰め寄って、事情を聞いた。
「なんで・・・?なんでお家が燃えてるの!!??」
「・・・放火を、されたらしい。」
「なんでも、人間がいたからだとか。」
その答えを聞いた途端、私は荷物を放り投げて家に入ろうとした。
でも、消防の人に止められた。
「君!入っちゃダメだよ!!!危ない!!!」
「お母さんとお父さん、まだ中にいるの!!行かなくちゃ!!!」
ジタバタ暴れて、抜け出して家に入った。家は暑くて苦しかった。
「お父さぁ〜ん!!お母さぁ〜ん!!」
その時、煙を吸ってしまい咳込みながらも呼び続けた。後に
「愛闇・・・・?」
って声が聞こえた。
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みりん - 語彙力が凄い...小説上手いなぁ. (2021年7月3日 23時) (レス) id: c9dde3db76 (このIDを非表示/違反報告)
にぼし。 - 主人公の名前「ぴえんww」にしたわ。最高wwww (2020年8月15日 18時) (レス) id: 9787f9c2b0 (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - 初めまして!数少ないTMNTの小説をありがとうございます!私自身も占ツクの小説を書いていますが、すっごい大変ですよね…私は更新するのも精一杯です。お互い大変だと思いますがこれからも頑張ってください!! (2019年11月11日 20時) (レス) id: 836564c349 (このIDを非表示/違反報告)
Adam - 続きが気になります!頑張ってください! (2019年3月20日 19時) (レス) id: 392992cf49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海矢 | 作成日時:2019年3月17日 21時