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「おかえり。

ってどっか行くの?今から?」


部屋にカバンを置いて玄関に戻って来たら、

母親に驚かれた。


もう7時過ぎてるし、夕飯の時間が近い。

俺のことを止めに来たんだろう。



「・・・浩司んとこ行ってくる。」


俺が帰ったときなんも言われなかったから、

これはバレずに出直せるんじゃないか

と思ったが、甘かったようだ。



「あら、そうなの?ならいいけど。

夕飯どうする?」


「・・・食べてくる」


それが浩司と一緒か、俺一人か、

それはまだ分からないけど。



「お金は?あるの?」


「へーきだって」


「ならいいけど。

浩ちゃんにあんまり甘え過ぎないでよ?

いい?」


「わかってる」


もう甘えるのはやめる。


今まで、

こうすれば浩司は気づくだろうとか、

こうすれば俺の事をみてくれるだろうとか、

そういう間接的なことばかりしてきた。


自分から伝えようとしたことなどない。

むしろ隠してきた。


隠し通すことは出来たらしい。

桜庭に言われるまで浩司は、

俺の気持ちに気づいていなかったようだから。


だけどそれは、

別になんの利益にもならない。


そんなところで

浩司や桜庭に勝ってもしょうがない。


それにようやく気づいた。



胸のうちに止めておきたい秘密もある。

誰にも知られたくない思いもある。


でも俺が抱く浩司への思いはそれじゃない。


本当は、伝えたい。


浩司のことが好きだということ。


そこら辺の女子のことなんか

抱いてほしくないこと。


ずっと俺だけをみていて欲しいということ。


胸のうちになんか、止めておきたくない。

ちゃんと伝わって欲しい。


男だとか、生徒だとか、

そんな

人の目ばっか気にした考えはもうやめる。


俺は決めたんだ。


ちゃんと、面と向かって、正直に。

浩司に想いをぶつけるってこと。





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設定タグ:オリジナル , BL , 男主   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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文月華胡(プロフ) - 愛香さん» コメントありがとうございます(*^^*)数あるBL作品からこの作品を見つけてくださったこと、また気に入っていただけたこと、とても嬉しいです(*^^*)本当にありがとうございます! (2020年5月9日 23時) (レス) id: d648e7730a (このIDを非表示/違反報告)
愛香(プロフ) - 私BLのはあまり読んだことないんですが、面白かったです! (2020年5月8日 15時) (レス) id: 02509c761b (このIDを非表示/違反報告)
文月華胡(プロフ) - ささん» レス遅くなってしまってごめんなさい(>_<)気に入っていただけてとても嬉しいです(*^^*)活動休止中ですが、コメントいただけてとっても嬉しいです、本当にありがとうございます(* > <) (2020年3月1日 18時) (レス) id: d648e7730a (このIDを非表示/違反報告)
- 少女漫画みたいな恋ですね。桜庭ちゃんが良いキャラだと思います!とても好きです! (2020年2月2日 21時) (レス) id: e07dc37db8 (このIDを非表示/違反報告)
文月華胡(プロフ) - コットンさん» コメントありがとうございます!気に入っていただけたようで、とっても嬉しいです(*ToT)ありがとうございます♪(/ω\*) (2019年2月10日 23時) (レス) id: d648e7730a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:文月華胡 | 作成日時:2017年2月28日 19時

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