バニラメロウ ページ7
○JAEMIN
『Aヌナ、ヌナ………A』
「うん？」
『わ、おはよう』
衣装の打ち合わせが同じ時間だった。それを利用するのかしないのか、そんなことはもう決まっている。この後同い年の3人と一緒にご飯を食べる約束をしていたけど、その前にヌナと待ち合わせをした。友達の距離はまだわからないけど。
『今年も年末まで仕事だね』
「そうだね、でも皆と一緒だから」
『…それって俺たちも？』
「そうだよ、わたしの可愛い子たち」
いつものように頬を撫でるから、離れて行く手を追いかけるように肩に寄り掛かる。俺たちだけが許されている心地の良さだ。目を閉じていればヌナの鼻歌が聴こえて、手探りで探した手を握る。
『今回の曲、ヌナに合ってるよ』
「うん、わたしもそう思う」
『ヌナって本当に蝶々になって消えちゃいそうだし』
「そうかなあ」
目を開けて、視線を上げる。資料に目を通しているヌナがいる。Aと呼んで良いよと言われても、何年もヌナと呼んでいた手前、慣れないのだ。あれだけマクヒョンが羨ましかったのに。
「眠い？」
『朝早かったから』
「寝て良いよ、連絡来たら起こすね」
『ううん、起きてる』
「可愛いね」
『ヌナの前だけだよ、特別』
「あら、良いの？」
『何が？』
「そういう特別って、好きな人にだけ見せるんでしょう？」
自分の息ごと止まった気がした。この人、というかこのヌナ、自分が俺たちからどう思われてるのか何も知らないんだろうか。ヘチャンがあれだけ甘えるのも、ロンジュンがAヌナと呼ぶのも、ジェノがヌナの後ろから離れないのも、全部ヌナが好きで、ヌナのことが特別だからだ。
『好きだよ、ヌナのこと』
携帯が鳴る。行こうかと手を差し出されて、解けないようにしっかり握った。少し冷たくて、俺らよりも小さい手に、何を願えばいいんだろう。
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yom(プロフ) - まやにゃむさん» ペーパームーンからずっと読んで頂きありがとうございます！🥲💖これから話が進むので楽しみにしていてください🫶🏻 (2022年7月12日 22時) (
レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
まやにゃむ - ペーパームーンからファンで読んでます！推しのジェと主人公ちゃんのこの後とってもたのしみです💖応援してます💖 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 5e67e2a30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2022年6月22日 18時
