�� ページ38
○
「そういえば、わたしの部屋の鍵番号知らないって本当？」
『うん、今更？』
「ええ、」
『ドヨンイヒョンとテンヒョンしか知らないでしょ』
「…だからドアにかけたんですか？」
『うん、テンヒョンそこまでは教えてくれなかったし』
別に秘密にしてた訳じゃないんですけどなんて言うけど、皆が知っていたらそれこそヘチャンなんかは入り浸ると思うし、毎日誰かしらは泊まりに来ると思う。
それでも良いの？と聞こうとして、Aという人について考えてみる。ひとりでいても数分後には周りに人が集まって、暖かい空間を作っている。そんな人だから、俺は惹かれたのかもしれないけど。
「わたしたち、一緒にいるのに知らないことがたくさんあるんですね」
『Aが気付いて無かっただけじゃない？』
「…これからまた知っていけば良いでしょう」
『あ、その顔も久しぶりに見た』
「どの顔？」
『俺に揶揄われた時の顔』
「お兄さん、そういうところですよ」
ミルクティーは甘くて、車に乗ってからも半分くらい残っていた。外を見ているAを見ていたら急にこっちを向いて、手招きをするから顔を寄せる。
「部屋の番号、0127です」
『俺たちのグループ名だったの？』
「ううん、それは偶然」
『偶然？』
「お兄さんたちの誕生日をつなげただけ」
『ああ、そういうこと』
「だから、これからは自由に来て良いですよ」
最近何か映画とか観ました？と言って顔が離れて、マネヒョンがこっちに視線を向けて、すぐに前に向き直す。
「上手く返事を出来なくてごめんなさい」
さっきの会議室で、実はもう一度謝られていた。嫌だって言ったら良かったのになんで返したけど、そんなことできる訳ないでしょと食い気味に返事が返って来る。
つまり、俺たちは皆、同じくらいに愛されている、らしい。そっか、それなら良いやと何故か急に安心したのは、内緒話が出来るようになったから？
『最近はふたつくらい観たいのがあるんだけど』
「じゃあ今度見ましょう、ピザとか食べます？」
『ピザよりAはケーキが良いんでしょ』
エレベーターを降りればジョンウが手を振っていて、後ろには腕を組んでいるドヨンイヒョンが見える。ああ、どうしようと言って俺の後ろに隠れたAが面白かったから、急に横にずれてみる。けらけら笑ったジョンウとは反対の顔をして、それでもすぐに、子供のようにAが笑った。
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yom(プロフ) - まやにゃむさん» ペーパームーンからずっと読んで頂きありがとうございます！🥲💖これから話が進むので楽しみにしていてください🫶🏻 (2022年7月12日 22時) (
レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
まやにゃむ - ペーパームーンからファンで読んでます！推しのジェと主人公ちゃんのこの後とってもたのしみです💖応援してます💖 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 5e67e2a30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2022年6月22日 18時
