アネモネの花をあなたにpart4 (ページ6)

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決心と返事ページ6

その後

松潤の部屋のドアをノックする。

ようやく決心がついた。

というか、答えはずっと前から出ていたのかもしれない。

扉を開けると、松潤が優しい笑顔で「どうしたの？」って聞いてくる。

俺は、松潤のその笑顔を見てたまらなくなるほど胸が痛むんだ。

「松潤。返事が遅くなってごめんなさい。」

そう言うと、松潤は少しだけ顔を強ばらせた。

けど、またすぐに笑顔になって、

「智の答え、聞かせてもらってもいいかな？」

って、優しく問いかけてくれる。

俺はちょっとだけ伏せていた顔のまま、松潤に抱きついた。

松潤の厚い胸板を強く抱きしめて、自分の言葉を伝えた。

「俺を…一緒にパリに連れてって。」

「…え？」

松潤のかすれた声が耳を撫でる。

「俺…松潤が好きだよ。大好き。」

声にした途端、涙がこぼれ落ちた。

けど、泣いてるのは俺だけじゃなかった。

顔を上げると松潤が泣いていた。

目を真っ赤にして。

また、胸がチクンと痛む。

ああ、俺、松潤のこと好きなんだ。

こんな俺のことを好きになってくれる松潤のことが、きっとどうしようもなく好きなんだ。