アネモネの花をあなたにpart4 (ページ13)

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過保護ページ13

「智くん、これは持った？海外では絶対に必要になるから！」

次の日

荷造りのできない俺に代わって、出張とかで旅慣れてる翔くんがでっかいキャリーケースにこれでもかと荷物を積み込み始めた。

「俺、ショルダーバッグ1つで足りるんだけど…」

「何言ってんの！？そんなんじゃ、1日も持たないよ！」

翔くんは心配性なところがあるし、俺に対してかなり過保護なこともある。(尚、本人無自覚)

それは、俺の事を気にかけてくれてるということであり、ありがたくはあるんだけど…。

俺、こんなでっかいキャリーバッグ引きづって歩くのやだなぁ…。

「翔くん、いざのなれば現地調達もできるからね。別に、秘境の地へ行くわけじゃないんだから設備も整ってるし…。」

翔くんの過保護っぷりに、松潤は落ち着いてくれといわんばかりになだめるように諭した。

が、彼の耳には届かない。

「こりゃあ、ダメだな。」

ニノが苦笑するのを見て、松潤もふうっと息を漏らした。

「智くんがしばらくいないなんて、俺は何に癒しを求めればいいの！？」

相葉ちゃんは昨日の夜から寂しくてたまらないらしく、俺がいなくなる日々を想像して散々嘆いている。

「安心しなさい。このニノちゃんがみんなのオアシスになってあげるから。」

「遠慮しときまーす。」

「なんだとコラ、表にでろあいばか！」

「きゃー！ニノが怒った〜。」

些細なことで賑やかな雰囲気が生まれる。

こんな風な掛け合いをしばらく見れなくなると考えると、やっぱり寂しい。