sunrise 【サンジ】 (ページ2)

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海賊が来て2年経ったある日

…聞いてしまったの

「使えなくなった人間は売る、
あと島の反対にも行ってそこも俺らの物にするぞ」

私のお願いを聞いてくれていたんじゃない
自分のために生かしていたのだと、ようやくその時気がついた

『…奴は所詮 "海賊" 、自分勝手で欲しい物があれば力で奪うような人達よ…お願いしたって守ってくれるはずなかったのよね』

ﾊﾊｯと乾いた笑い声が響く

『…あぁ、私はなんて無力なんだ』

悔しさで腕を掴むと血が滲む

…でも、それでも

例え無力だとしてもまだ助けられるかもしれない、それに島の反対に住む人達も危ない

なら、早く行動しなければ

『あんなこと聞いてじっとなんてしてられない』

居ても立っても居られなくなり
その夜、私は屋敷を抜け出した

『まずはみんなに知らせなきゃ…』

一斉に立ち向かえばきっと何とかなる

そう考えた私は町の中心へ向かって走り出した